離乳食が進み、生後9〜11ヶ月頃の「後期」に差しかかると、赤ちゃんの食べられる食材はぐっと広がります。

なかでも食パンは、手づかみ食べの練習にも便利で、忙しい朝の時短メニューにも活躍する頼れる食材です。

とはいえ

「そのまま与えていいの?」

「耳はどうすればいいの?」

「塩分や糖分は大丈夫?」

といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、離乳食後期における食パンの取り入れ方について、発達段階に合わせた調理法や注意点、アレンジレシピまで幅広くご紹介します。

離乳食後期とはどんな時期?

離乳食後期とは、一般的に生後9ヶ月から11ヶ月頃を指す時期です。

この時期になると、赤ちゃんの口の中では舌と上あごだけでなく歯ぐきを使って食べ物をすりつぶす動きが少しずつできるようになります。

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」でも、後期は歯ぐきでつぶせる固さを目安にするとされており、豆腐や熟したバナナ程度の固さが一つの基準だと言われています。

また、この時期は1日3回の食事リズムが定着し始める段階でもあり、栄養の大部分をまだ母乳やミルクに頼りながらも、食事からとる栄養素の割合が徐々に増えていく時期にあたります。

手づかみ食べへの興味も強くなり、自分で食べ物をつかんで口に運ぶ動作を盛んに練習し始めるのもこの時期ならではの特徴です。

※参考文献:厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド

食パンが離乳食後期に向いている理由

食パンは小麦粉、水、塩、イーストなどシンプルな材料でできており、パン特有のもちもちとした食感が歯ぐきでつぶす練習にちょうどよい硬さになっています。

さらに手でつかみやすい形状に切り分けられるため、手づかみ食べの練習素材としても優秀です。

忙しい朝でもトースターで温める、あるいは牛乳やだし汁に浸すだけで用意できる手軽さも、日々の離乳食作りの負担軽減につながります。

一方で、市販の食パンには製品によって砂糖や油脂、塩分の含有量に差があるため、選び方や調理の工夫が必要になる食材でもあります。

単に「柔らかいから安心」と思い込まず、赤ちゃんの発達段階に合わせた与え方を意識することが大切です。

食パンを与える前に知っておきたい基本ルール

食パンは手軽に用意できる食材だからこそ、そのまま切って渡すだけで済ませてしまいたくなりますが、離乳食後期の赤ちゃんにはまだいくつか気をつけたいポイントがあります。

ここでは、食パンを安全に取り入れるために押さえておきたい基本のルールを整理してご紹介します。

食パンの耳は、身の部分に比べると少し硬く水分も少いため、離乳食後期でもそのまま食べさせるのは、喉に詰まらせる心配があります。

特に厚切りの食パンは耳がしっかりしているものも多いので、基本的には取り除いてから使うと安心です。

後期の後半になって、歯ぐきでしっかり食べ物をつぶせるようになってきたら、お子さんの様子を見ながら、耳を細かくちぎって少しずつ試してみる方法もあります。

ただ、無理に食べさせる必要はありません。食べにくそうな場合は、これまで通り耳を取り除いてあげましょう。

また、離乳食を進めるうえでは、万が一食べ物を喉に詰まらせてしまったときの対処法を知っておくことも大切です。

いざというときに慌てないためにも、時間のあるときに一度確認しておくと安心ですよ。

「これくらいなら大丈夫かな?」

と迷うことも多い離乳食ですが、まずは赤ちゃんが無理なく食べられることを優先して、成長に合わせて少しずつ進めていきましょう。

こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。

食パンは常温でもそのまま食べられる食品ですが、離乳食として与える際は、水分を含ませてやわらかくしてから与えると食べやすくなります。

必ずしも加熱が必要というわけではなく、牛乳や育児用ミルク、だし汁などに浸すだけでも簡単にやわらかくすることができますよ。

加熱してさらにしっとりさせたい場合は、

牛乳育児用ミルクにいれてふやかす
だし汁などに浸して柔らかくする
・フレンチトースト風に卵液にくぐらせて焼く

といった方法がおすすめです。

ただし、フレンチトースト風にする場合は、事前に卵のアレルギーチェックを済ませてから与えるようにしましょう。

ふやかすことでパサつきが解消され、喉に詰まりにくいなめらかな食感に仕上がります。

食パンをそのままの大きさで渡すと、一度に大きな塊を口へ入れてしまい、うまく噛み切れずに喉へ詰まらせる原因になることも。

手づかみ食べをさせる際は、赤ちゃんが一口で食べられる大きさにあらかじめ切っておくと安心です。

また、食パンを細長いスティック状に切る方法も、赤ちゃんが握りやすく、自分で口まで運びやすいため人気があります。

ただし、食べている間は必ず近くで見守り、口いっぱいに詰め込んでいないか確認しながら進めましょう。

食パンには製造工程上、思った以上に塩分が含まれており、市販の食パン100gあたりの食塩相当量はおおよそ1.1〜1.3gほどです。

6枚切り1枚(約60g)に換算すると0.7g前後になり、大人にとっては少量でも、体の小さな赤ちゃんにとっては負担になってしまうことも。

離乳食後期の1食あたりの目安塩分量は非常に少なく設定されているため、食パンを主食にする日は、他のおかずの味付けを控えめにするなどの調整を心がけましょう。


また、菓子パンや甘い惣菜パンは糖分や油脂が多く、離乳食向きとはいえません。

与えるパンはシンプルな食パンを選び、成分表示を確認して食塩相当量や砂糖の量が控えめな製品を選ぶ習慣をつけておくと安心。

最近では赤ちゃん向けに減塩・低糖に配慮した食パンも販売されているため、そうした製品を活用するのも一つの方法です。



※参考文献:文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 

食パンはご飯やうどんに比べて水分量が少なく、そのまま食べると口の中の水分が奪われ、飲み込みにくさを感じやすい食材です。

麦茶や白湯などの水分をそばに用意し、一口ごとに飲み込めているか確認しながら与えると、喉に詰まらせるリスクを減らすことができます。

特にトーストしたパンは水分が飛んでパサつきやすいため、ふやかす工夫と合わせて、水分補給もセットで意識しておくと安心です。

小麦アレルギーへの注意

食パンの主原料である小麦は、卵、乳とならぶ三大アレルゲンの1つと言われています。

離乳食後期に入るまでにすでに小麦を使った食材(うどんやそうめんなど)を経験している家庭も多いと思いますが、初めて食パンを与える際は、少なめの量から始め、体調の良い日の午前中に試すようにしましょう。

万が一、口の周りの赤みじんましん嘔吐などの症状が出た場合には、速やかに医療機関を受診できるよう、平日の午前中に試すのが安心です。

すでに小麦アレルギーの診断を受けているお子さんの場合は、自己判断でパン類を進めず、必ずかかりつけ医や専門医の指示に従って進めましょう。

アレルギーについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

離乳食後期における食パンの量の目安

離乳食後期の主食量の目安は、全がゆであれば90g程度、軟飯であれば80g程度とされていますが、食パンに置き換える場合はこれよりも少なめの量で十分です。

一般的な6枚切り食パンでいうと、1食あたり25g〜30g(耳を除いて1/2枚程度)が目安とされており、8枚切りであれば2/3枚から1枚程度が同じくらいの量になります。

ただし、これはあくまで目安であり、赤ちゃんの食欲や体格、他のメニューとのバランスによって調整が必要になります。

パンだけでお腹がいっぱいになってしまい、野菜やたんぱく質源が不足しないよう、他の食材とのバランスを意識することも忘れないようにしましょう。

離乳食後期向け食パンアレンジレシピ

離乳食後期になると、食パンは手づかみ食べ朝食おやつなど幅広い場面で活躍する食材です。

しかし、毎回同じ食べ方では赤ちゃんも飽きてしまうこともしばしば。

ふやかしたり、具材をのせたり、卵や野菜と組み合わせたりと、少しアレンジするだけで栄養バランスもアップし、さまざまな味や食感を楽しめます。

ここからは、離乳食後期の赤ちゃんにおすすめの、食パンを使った簡単アレンジレシピをご紹介します。

なお、レシピをご紹介する前に、食べこぼし対策も少しだけ先に触れておきますね。

離乳食後期は手づかみ食べが始まり、食べこぼしが増えやすい時期。


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吸盤付きで、食べこぼしをしっかりキャッチし、防水素材で汚れもサッと拭き取れるため、お手入れも簡単でママの片付けの負担がぐっと軽くなりますよ。

ぜひチェックしてみてくださいね。

食パンの耳を切り落とし、1cm角程度にちぎったら、育児用ミルクや牛乳に浸し、電子レンジで加熱してやわらかくふやかします。

スプーンで軽くつぶせるくらいまでとろとろにすると、まだ噛む力が十分ではない離乳食後期の赤ちゃんでも食べやすくなりますよ。

ミルクのやさしい甘みが食パンになじむため、パンそのものが苦手なお子さんでも食べやすいメニューのひとつ。

朝食はもちろん、おやつや食欲がないときにも取り入れやすく、シンプルながら離乳食の定番レシピとして人気があります。

慣れてきたら、バナナやかぼちゃ、きなこなどを加えてアレンジするのもおすすめです。

かぼちゃやサツマイモのパウダーもSAMOE公式ネットショップで取り扱っているので、そちらを使うと時短にもつながるので、ぜひよかったら見てみてください。


食パンの耳を切り落として食べやすい大きさに切り、溶いた卵と育児用ミルク(または牛乳)を混ぜた卵液に浸してから、フライパンで両面をこんがり焼けば完成です。

中までしっかり火を通すことで、ふんわりやわらかく仕上がり、手づかみ食べのメニューとしても人気があります。卵の風味とほんのりした甘みで食べやすく、朝食やおやつにもおすすめです。

ただし、卵を使用するレシピのため、事前に卵のアレルギーチェックが完了していることを確認してから与えましょう。

また、1歳未満の赤ちゃんには乳児ボツリヌス症予防のため、はちみつは絶対に使用しないでください。

甘みを加えたい場合は、バナナやかぼちゃなど、離乳食で食べ慣れた食材を組み合わせるのがおすすめです。

はちみつ以外の甘味料を使いたい場合も、1歳未満のうちは基本的に果物や野菜の自然な甘みで十分です。

こちらも参考にしてみてくださいね。

食パンの耳を切り落とし、手で軽く押さえて薄くのばし、そこに水切りヨーグルトを薄く塗り、つぶしたバナナを全体に広げ、端からくるくると巻いて形を整え、食べやすい一口サイズにカットすれば完成。

ヨーグルトのまろやかな酸味と、バナナのやさしい甘みが合わさり、砂糖を使わなくても自然な甘さを楽しめる、離乳食後期ごろから人気の高いメニューのひとつです。

ヨーグルトの場合は、ギリシャヨーグルトだと通常のヨーグルトに比べてヨーグルト自体がしっかり食材同士にくっついてくれやすいため、離乳食の時にヨーグルトを使う場合は、ギリシャヨーグルトを使うのも便利でオススメです。

手づかみでも食べやすいため、朝食やおやつの時間にも取り入れやすく、離乳食後期頃からのメニューとしてもおすすめですよ。

食べるときは、パンが口の中でまとまりやすいため、必ず座った状態で与え、そばを離れず、しっかり噛めているか確認しながら与えましょう。

成長に合わせて大きさや固さを調整しながら、親子で楽しめる朝食やおやつとして取り入れてみてくださいね。

食パンの耳を切り落とし、食べやすい大きさに小さくちぎって容器に敷き詰めます。

その上に、裏ごししたかぼちゃ育児用ミルクを混ぜ合わせたソースをかけ、電子レンジやオーブンで軽く加熱すれば完成。

かぼちゃの自然な甘みミルクのまろやかさが合わさり、やさしい味わいに仕上がります。

パンがソースを吸ってしっとりやわらかくなるため、手づかみでも食べやすく、離乳食後期頃のメニューとしても取り入れやすい一品です。

かぼちゃは栄養価が高く、甘みがあるため砂糖を加えなくても食べやすいのが特徴のひとつ。

また、育児用ミルクを加えることで、パンだけでは不足しがちな栄養を補いやすくなり、朝食やおやつにもぴったりのメニューです。

作る際は、かぼちゃの水分量によってミルクの量を調整し、赤ちゃんが食べやすいやわらかさに仕上げるように気をつけましょう。

加熱後は中までしっかり温度を確認し、熱い部分が残っていないか確認してから与え、食べるときは喉に詰まらせないよう、必ず近くで見守ってください。

かぼちゃパウダーなど、既にパウダー状になっているものを使用するとさらに時短になるのでおすすめです。

かぼちゃパウダーやサツマイモパウダーはSAMOEネットショップでも取り扱いがあるため、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。


こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

冷凍保存を活用した時短の工夫

食パンは1斤単位で購入することが多く、使いきれずに余らせてしまうご家庭も少なくないと思います。

離乳食用に使う場合は、耳を切り落とした状態でラップに包み、冷凍保存しておくと便利。

凍ったまま牛乳やミルクに浸して電子レンジで加熱すれば、自然解凍と加熱を同時に行うことができ、時短につながります。

フレンチトースト用の卵液に浸した状態で小分け冷凍しておく方法もあり、朝食作りの手間を大きく減らすことができますよ。

ただし、冷凍したパンは風味や食感がやや変化するため、できれば1〜2週間以内に使い切ることをおすすめします。

市販食パンを選ぶ際のチェックポイント

離乳食で食パンを取り入れる際は、普段大人が食べているものをそのまま使える場合もありますが、赤ちゃんの成長段階に合わせて原材料や成分表示を確認して選ぶことが大切です。

まず確認したいのは、食塩相当量です。

食パンには商品によって意外と塩分が含まれているものもあるため、成分表示を見てできるだけ控えめなものを選ぶと安心です。

同じメーカーの商品でも、種類やシリーズによって塩分量が異なることがあるため、購入前にチェックしてみましょう。

また、マーガリンやショートニングなどの油脂が使われているものよりも、バターや植物油など、使用している材料がシンプルなものを選ぶ家庭も多くあります。

国産小麦を使用した食パンや、添加物をできるだけ控えた商品は、原材料が分かりやすく、離乳食に取り入れやすい選択肢のひとつです。

最近では、ベビーフードコーナーなどで赤ちゃん向けに作られた専用の食パンが販売されていることもありますが、このようなものは塩分や原材料に配慮されているものが多く、離乳食で初めて食パンを試す際にも選びやすいでしょう。

ただし、必ずしも「赤ちゃん向けの商品でなければいけない」というわけではありません。

大切なのは、成分表示を確認し、ご家庭の方針や赤ちゃんの食べやすさに合わせて選ぶことです。

食パンは種類が豊富だからこそ、無理なく続けられるものを見つけて、離乳食作りに取り入れていきましょう。

まとめ

食パンは、準備の手軽さとアレンジのしやすさを兼ね備えた、離乳食期の頼れる食材のひとつでもあり、手づかみ食べの練習にも、忙しい日の時短メニューにも活躍してくれる心強い食材です。

ただし、

・食パンの耳を取り除く
・月齢に合わせて食べやすい形にする
・水分を含ませてやわらかくしてから与える
・塩分や糖分に配慮する

といった基本のポイントを押さえることが、安心して取り入れるための大切な土台になります。

赤ちゃんの好みや発達の様子を見ながら、食べやすい大きさや固さに調整し、無理のないペースで食パンレシピを見つけていきましょう。

毎日の離乳食作りは、栄養バランスやメニューに悩むこともありますが、必ずしも完璧を目指す必要はありません。

赤ちゃんが「食べることは楽しい」と感じられる時間を大切にしながら、ご家庭に合った方法で少しずつ進めていくことが何より大切です。

赤ちゃんの成長に合わせて工夫しながら、親子で楽しめる食事の時間につなげていってくださいね。

手づかみ食べが増えるこの時期は、食べこぼしもぐんと増えます。

SAMOEのお食事エプロンなら、こぼれたパンくずもまるごとキャッチしてくれるので、片付けの時間がぐっと短くなりますよ。