
離乳食を始めるときに気になることのひとつが、食物アレルギーです。
初めての食材を試すときは不安もありますが、基本を押さえて進めれば、落ち着いて対応しやすくなります。
この記事では、離乳食期に気をつけたい食物アレルギー対策のポイントや、主な症状、受診の目安をわかりやすく解説します。
目次
離乳食におけるアレルギーのリスク

離乳食を始める時期は、生後5〜6ヶ月が一般的とされています。
この頃は、赤ちゃんの消化機能が発達し始め、母乳やミルク以外の食べ物にも少しずつ慣れていく段階です。
一方で、新しい食材に触れることで、体質によってはアレルギー反応が出る可能性もあると言われています。
ここでは、離乳食期に気を付けたいアレルギー対策の3つのポイントを紹介します。
1. 新しい食材は1度の食事につき1種類まで

初めての食材は、1回の食事で1種類ずつ、少量から試すのが基本です。
もし症状が出た場合も、どの食材が関係したのか整理しやすくなります。
体調のよい日の午前中に試し、食後しばらくは様子を見られるようにしておくと安心です。
2. アレルギーを引き起こしやすい食品は慎重に

食物アレルギーの原因になりやすい食品には、卵、乳、小麦、落花生(ピーナッツ)などがあります。
また、食品表示では、特定原材料として9品目が義務表示の対象になっています。
【特定原材料(表示義務のある9品目)】
・えび
・かに
・くるみ
・小麦
・そば
・卵
・乳
・落花生(ピーナッツ)
・カシューナッツ
「原因になりやすい食品」と「表示義務のある品目」は完全に同じ意味ではありません。
離乳食では、これらに限らず初めての食材は少量から、様子を見ながら進めることが大切です。
このほか、大豆などでも体質によってアレルギー症状が出ることがあります。
また、市販のおやつや加工食品にも含まれている場合があるため、食品表示を確認する習慣をつけておくと安心ですよ。
食品表示の詳しい情報は、以下の消費者庁の食物アレルギー表示に関する情報も参考にしてみてください。
↓ ↓ ↓
◎消費者庁 食物アレルギー表示に関する情報3. 家族のアレルギー歴も参考にする

家族にアレルギーのある場合は、離乳食を始める前後の相談時に医師に伝えておくと安心です。
医師に相談しながら離乳食を進めると安心です。
アレルギー症状の主なサイン

アレルギー反応は、食事をして数分から数時間以内に現れることが多いとされています。
アレルギー症状のあらわれ方は、子どもによっても、食材によっても異なります。
ここでは、離乳食にあらわれる主なアレルギー症状を解説します。
1. 皮ふの症状

以下が、比較的早く現れることが多い症状です。
・発疹
・じんましん(かゆみが強いブツブツした赤い斑点)
・顔やくちびるの腫れ
ふれた部分にのみ症状があらわれる場合は、かぶれの可能性もあります。
他の食材でも同じような症状があらわれないかなど、様子を見ましょう。
かゆみが強い場合は、保冷材や冷たくしたきれいなタオルなどで冷やしてあげましょう。
軽度の場合は、数分から数時間で自然におさまることもありますが、症状が強い場合は受診が必要になることもあります。
2. 消化器系の症状

アレルギー反応の強さによって、あらわれる時間や症状がちがってきます。
下痢は、アレルギーではなくても赤ちゃんはよくなるのでアレルギーと気づきにくいですよね。
あらわれ方としては、主に以下のような症状です。
・おう吐
・下痢
・腹痛
「最近よく下痢になる気がする…」
「そういえば、あの食材を食べるようになってからおなかの調子が良くないかも。。」
など、小さなことでも違和感を感じたら、食事を見直してみましょう。
おなかの調子が良くならなかったり、「これかも?」と思い当たる食材があったら、医師に相談するといいですね。3. 呼吸器系の症状

呼吸器系のアレルギー症状は風邪や病気の症状と似ており、気づきにくかったり判断に迷いますよね。
以下のような症状に、注意しましょう。
・ヒューヒュー、ゼーゼーと音が聞こえる呼吸
・せき
・息切れ
・鼻水
・のどの腫れ
こうした症状が見られる場合は、食物アレルギー以外の病気でも似た症状が出ることがあるため、早めに医療機関に相談しましょう。
4. 重篤な症状(アナフィラキシー)

アナフィラキシーは、命に関わる重篤なアレルギー反応です。
次の症状が現れた場合は、ためらわず救急要請を検討しましょう。
・呼吸困難
・顔やのどの急激な腫れ
・意識の混濁
・脱力
・冷や汗
・顔が青白い
休日・夜間で迷うときは#8000に相談できます。
詳しい情報はこちらです。
↓ ↓ ↓
電話で子どもの症状を伝えたら、小児科医師・看護師の方が相談にのってくれます。
救急車を呼んだ方がいいか、その判断もしてくれるのでとても助かりますよ。
お住まいの地域により、対応時間がちがうので前もって確認しておくといいですね。
アレルギー反応が起きた場合の対処法

離乳食を食べていて、もしもアレルギー症状が起きたとしたら。
はじめてのことでパニックになってしまい、どうしたらいいのか分からなくなってしまうかもしれませんよね。
もしアレルギー症状が起きた場合でも、どう対処すればいいのか知っておくことでパニックにならず、適切な対応をとることができます。
ここでは、アレルギー症状が出た場合の3つの対処法について紹介します。
1. 医師へ相談する

アレルギー反応が疑われる場合は、早めに医師に相談しましょう。
軽度の症状であっても、早めの適切な診断と治療が大切です。
2. 緊急対応

重い症状が疑われる場合は、すぐに救急車を呼び、医師の指示に従って適切な処置を行ってください。
すでにアレルギー診断を受けていて、エピネフリン自己注射器(エピペン)が処方されている場合は、医師から説明された使い方を家族で確認しておくと安心です。
◎東京都保健医療局 東京都アレルギー情報navi. <エピペンの使い方>
3. 食事記録をつける

アレルギー反応が起きた食材を特定するために、赤ちゃんの食事記録をつけることが役立ちます。
特にはじめて食べるものの記録は大切です。
食べたもの、食べた時間、あらわれた症状を詳細に記録することで、医師が正確な診断をする手助けになります。
アレルギーの診断方法
アレルギーが疑われる場合は、医師に相談しましょう。
次のような方法を組み合わせて診断されます。
- 問診: 食事内容や症状の発生タイミングについて詳しく聞かれます。
- 皮ふプリックテスト: アレルギーの原因物質を皮ふに少量つけて反応を見る方法です。
- 血液検査: 血中の特定の抗体(IgE)を測定することでアレルギーの有無を確認します。
- 食物除去試験: 特定の食物を一時的に除去し、その後再び摂取することで反応を観察します。
血液検査では、アレルギーの数値が高くても実際の症状は軽かったり、低い値なのに症状がでたりと、血液検査の数値が必ず症状と一致するわけではないようです。
一番の判断材料は、実際に食べてアレルギー症状がどのようにでたかによる、ということです。
離乳食を始める前から肌荒れがひどかったり、家族に強い食物アレルギーがあったり。
アレルギーが疑われる場合は、まず医師に相談しましょう。
診断は、症状の出方や食べた量、時間経過、必要に応じた検査結果などをあわせて行われます。
自己判断で食材を長く除去したり、検査だけで判断したりせず、医師の指示に沿って進めることが大切です。
家庭向け緊急時のアレルギー症状の対応についての詳しい情報はこちらです。
↓ ↓ ↓
◎東京都保健医療局 東京都アレルギー情報navi. < アレルギーチェックシート>
離乳食を進めるうえで大切なポイント

大切な赤ちゃんだから、
「できればアレルギー症状が起きてほしくない。。」
「アレルギーだけど、どうやって離乳食を進めていけばいいのかな?」
そんな思いや、疑問がでてくると思います。
ここでは、離乳食を進めていく上で、4つの気を付けたいことを解説します。1. バランスの取れた食事を心がける

離乳食の時期には、赤ちゃんに栄養バランスの取れた食事を提供することが大切です。
いろんな種類の野菜、くだもの、穀物、たんぱく質を少しずつ取り入れて、栄養バランスを考えた食事を用意しましょう。
また、赤ちゃんの体調によってもアレルギー症状が変わることもあります。
赤ちゃんの体調がよくない日に、新しい食材を食べるのはやめておきましょう。2. 食材の適切な調理

食材は赤ちゃんにあわせて適切に調理し、赤ちゃんが食べやすい形や固さにすることが必要です。
野菜やくだものはよく洗い、しっかりと加熱調理してから提供しましょう。
また、食材の大きさにも注意し、赤ちゃんがのどに詰まらせないよう工夫します。
3. 赤ちゃんのペースに合わせる

離乳食の進め方は、赤ちゃんのペースに合わせることがとても大切です。
離乳食本やネットのマニュアル通りに順調に、なんて進まないものです。
赤ちゃんひとりひとりに個性があるように、食に対しても個性があります。
無理に食べさせようとせず、赤ちゃんの食べる様子を見ながら進めましょう。
また、赤ちゃんが新しい食材に興味を持つように、以下のようにしていくといいですね。
・食べるマネや一緒に同じものを食べる。
・味、食感について「きれいな色だね」「あまいね」などの言葉がけをする。
4. 定期的な健康チェック

定期的に小児科医の健康チェックを受け、離乳食の進行状況や赤ちゃんの発育状況を確認しましょう。
離乳食の時期は、予防接種や健診など小児科医に会う機会がありますよね。
そのときに、気になることを医師に相談しましょう。
アレルギーの心配がある場合、医師からのアドバイスを受けながら、適切なタイミングで新しい食材を取り入れていきましょう。
【体験談】わが家のアレルギーケース

ライターである私の娘は、牛乳アレルギーでした。
気づいたのは、娘がヨーグルトを食べていたとき。
口のまわりに、プツプツ赤い発疹がでてかゆみもあるようでした。
すぐに口のまわりをふき、しばらくしたら発疹は消えました。
アレルギー反応かも?と思ったので、アレルギー症状がでている娘の写真を撮り、何を食べたら症状がでたのか、どれくらい時間が経ってからでたか、など記録しました。
私は、保育園で給食調理員をしています。
アレルギーに対しての知識や経験があり、これはアレルギーだな、と確信のようなものがありました。
ひどい症状ではなく検査をするか迷いましたが、ちょうど娘が保育園に入園するときで、アレルギー対応食にするためにアレルギーの血液検査を受けました。
結果は、アレルギーを示す数値は低い値でしたが、症状がでていたので牛乳アレルギーの診断を受けました。
娘のアレルギー症状は軽く、医師のアドバイスを受けながら、家庭で少しずつ乳製品を試していきました。
2歳になるころには牛乳が飲めるようになり、牛乳アレルギーを卒業しました。
その後、アレルギーを発症することはありませんが、あせもやかぶれ、かゆみが起こることがあるので、肌は弱いのかな?と感じることはあります。
子どもの症状によりますが、アレルギーは年齢が上がるにつれてだんだんと良くなることが多いです。
もし、お子さんにアレルギー症状がでたとしても、あわてずまずは医師に相談しましょう。
アレルギーについての情報や、アレルギー専門の病院が検索できるサイトです。
参考にしてみてくださいね。
↓ ↓ ↓
まとめ

離乳食を始めるときには、アレルギー症状に気をつけながら丁寧に進めることが重要です。
新しい食材は1度の食事に1つまでとして、アレルギーを引き起こしやすい食材・食品に気をつけながら、バランスの取れた食事を作れたらいいですね。
そしてアレルギー症状のサインに早く気づけるように、食事をいっしょに食べることが大切です。
赤ちゃんの「心」をはぐくむ意味でも、いっしょに食事をすることを習慣にしたいですね。
もし、アレルギー症状があらわれたとしても、適切な対処法を知っておくと安心です。
アレルギーは、正しい知識があれば必要以上にこわがることはありませんよ。
赤ちゃんの健康と安全を一番に考えながら、パパもママも楽しい離乳食の時間を過ごしましょう!

ライター haru
一男一女の子育て中ママライター。
保育園で給食調理をしている調理師。
たくさんの子どもたちの離乳食を作ってきました。
子どもの食事も十人十色。
みなさんの食の悩みが少しでも楽になり、食事って楽しい!と思える記事を書いていきたいです。
