私たちが毎日食べている食べ物は、時々「食物アレルギー」を引き起こす原因となることがあります。
この「食物アレルギー」とは何か知っていますか?
もし知らない場合、大変なことになってしまうこともあるのです!
以下の記事では、知らないと危険なこともある、食物アレルギー表記について詳しく解説していきます。
目次
1.食物アレルギーってなに?
食物アレルギーとは、ある特定の食べ物を食べると、体の免疫がそれを「危険なもの」と間違って認識してしまうことです。普通は食べ物が体に吸収されても免疫は反応しませんが、免疫機能に何か問題があると、特定の食べ物を害があるとして攻撃しようとしてしまいます。
これが、アレルギー反応です。
食物アレルギーは口から食べたときだけでなく、吸い込んだりさわったりした場合にも反応が起こることがあります。
どんな摂取方法でもアレルギー反応が起きた場合は、食物アレルギーといいます。
この食物アレルギーは、体にいろいろな反応を起こします。
◎どういう反応が起きるの?
食物アレルギーによる反応は人それぞれ違いますが、代表的な症状をいくつか紹介します。1.かゆみ:体の一部や全身がかゆくなることがあります。特に口の周囲や手足などに出やすいです。
2.じんましん:皮膚が赤く腫れたり、ぶつぶつした湿疹が出ることがあります。
3.腹痛:お腹が痛くなったり、嘔吐や下痢をする場合があります。
4.呼吸困難:重症な場合は息がしにくくなることがあります。危険な症状です。
5.アナフィラキシーショック:最も危険な症状で、全身に強いアレルギー反応が起こります。意識を失ったり、けいれんしたり、命に関わることもあります。
アレルギー反応については以下の記事でも紹介していますので、参考にしてみてください!
2.食物アレルギー表記って?
次に、食物アレルギー表記について紹介していきますね。食物アレルギー表記とは、食べ物のパッケージに書かれている、アレルギーを引き起こす可能性がある成分のリストです。
これにより、アレルギーを持っている人がその原因になる食べ物を避けることができ、安全に選ぶことができるようになります。
これはとても重要で、特にアレルギーがある人にとっては命を守るための大切な情報なんです!
◎どこに書かれているの?
食物アレルギー表記は、普通はパッケージの裏側や側面に小さな文字で書かれています。具体的には、「原材料名」や「成分表示」という欄の中に含まれていることが多いです。
例えば、チョコレートのパッケージには「原材料名:砂糖、ココアバター、全粉乳、乳化剤(大豆由来)、香料」と書かれていることがあります。
この中で「全粉乳」や「大豆」がアレルギー物質を引き起こす可能性のある食べ物になります。
そのほか、欄外に「アレルゲン」として別に表示される場合もあります。
また、クッキーなどのパッケージに「卵、乳、小麦が含まれています」といった表記があります。
これは、卵、乳、小麦にアレルギーがある人がこの食品を避けるための情報です。
食物アレルギーを持っている人は、必ずこの情報をチェックするようにしましょう。
アレルギー表示についてはこちらでも詳しく説明されています。
↓↓↓
アレルギー物質の表示とは|アレルギー表示|知って!食物アレルギー|株式会社 明治 – Meiji Co., Ltd.
◎必ず表示されるアレルギー物質
引用元:株式会社オージーフーズ
以下の8品目の食べ物は、特に食物アレルギーを引き起こしやすく注意が必要です。
アレルギーを起こしやすく、症状が重くなることが多い食べ物なので、必ず表示しなければいけない原材料として指定されています。
この8品目を、特定原材料といいます。
2.牛乳 :牛乳アレルギーも子どもに多いです。牛乳そのものや、チーズ、ヨーグルトなど乳製品に注意が必要です。
3.小麦 :小麦アレルギーはパンやパスタ、クッキーなどに含まれる小麦粉が原因です。
4.ピーナッツ :ピーナッツアレルギーは症状が重症になりやすく、とても危険です。ピーナッツバターのほか、チョコなどのお菓子に含まれていることが多いです。
5.えび :えびアレルギーはえびそのものや、えびエキスが含まれている食べ物に注意が必要です。
6.かに:かにアレルギーも同様に、かにそのものやかにエキスが含まれている食べ物に注意が必要です。
7.そば:そばアレルギーも症状が重傷になりやすく危険です。そば粉を使った料理やお菓子にも注意が必要です。
8.くるみ:重症な症状が出る可能性があり危険です。他のナッツ類にアレルギーがある人も注意が必要です。2023年3月に新たに加わりました。 表記されるアレルギー物質の名前の書き方は一つではなく、原材料名や成分表示もいくつかの表記が許可されています。
特定原材料8品目の表記例を表にまとめましたので、参考にしてみてください!
代表的な 表記例 | その他の 表記例 | |
---|---|---|
卵 | 玉子、たまご、タマゴ、エッグ、鶏卵、うずら卵、あひる卵 | ハムエッグ、厚焼き玉子 |
乳 | ミルク、バター、バターオイル、チーズ、アイスクリーム | アイスミルク、ガーリックバター、プロセスチーズ、生乳、牛乳、濃縮乳、乳糖、加糖練乳、乳たんぱく、調製粉乳 |
小麦 | こむぎ、コムギ | 小麦粉、こむぎ胚芽 |
えび | エビ、海老 | えび天ぷら、サクラエビ |
かに | カニ、蟹 | 上海がに、マツバガニ、カニシューマイ |
落花生 | ピーナッツ | ピーナッツバター、ピーナッツクリーム、ピーナッツオイル |
そば | ソバ | そばがき、そば粉 |
くるみ | クルミ | 胡桃 |
◎できるだけ表示されるアレルギー物質
このほか、可能な限りアレルギー表示をするようにとされる食べ物もあります。これを「特定原材料に準ずるもの」といいます。
表示することは義務ではありませんが、できるだけ表示することが勧められています。
言い換えれば、表示はなくてもアレルギー物質が入っていることがあるので原材料をしっかり確認することが重要です。
また、スーパーなどののお惣菜やパン屋さんのパンやお菓子の包装されていないものや、外食のメニューなどにも表示の義務はありません!
こういったお店を利用する場合は、あらかじめお店に問い合わせておくなど、対策が必要です。
特定原材料に準ずるものは、以下の食べ物です。
1.アーモンド
2.あわび
3.いか
4.いくら
5.オレンジ
6.カシューナッツ
7.キウイフルーツ
8.牛肉
9.ごま
10.さけ
11.さば
12.大豆
13.鶏肉
14.バナナ
15.豚肉
16.まつたけ
17.もも
18.やまいも
19.りんご
20.ゼラチン
3.なぜ食物アレルギー表記が大切なの?
食物アレルギーがある人は、アレルギー物質を食べると体に悪い影響が出てしまいます。
だから、その食べ物にアレルギー物質が入っているかどうかを確認することがとても大切です。
アレルギー物質が入っていることが事前にわかれば、その食べ物を避けることができ、アレルギー反応を防ぐことができますよね。
特に誰かと一緒に食べるときや、新しい食べ物を試すときは、必ず表記をチェックしましょう。
◎アレルギー表記を見逃すとどうなるの?
もしアレルギー表記を見逃してしまうと、アレルギー反応が起きてしまうかもしれません。例えば、誰かと一緒にお菓子を食べるとします。
そのお菓子に自分がアレルギーを持っている成分が含まれていることに気づかず食べてしまうと、体にかゆみが出たり、お腹が痛くなったりするかもしれません。
重症の場合は、病院を受診しないといけないこともあります。
気づかずに食べてしまわないように、十分に注意することが大切です。
4.食物アレルギーの予防方法
食物アレルギーをもっているお子様がいる家庭では、アレルギーの予防が必須になってくると思います。そのため、以下にて食物アレルギーの予防方法についていくつか紹介しますので、ぜひ参考になさってくださいね。
(1)食べ物のラベルを読む
食べ物のパッケージに書かれているアレルギー物質を必ず確認し、アレルギーのある食品は食べないようにしましょう。特に新しい食べ物を試すときや、初めて買うお菓子などは注意が必要です。
また、製品のリニューアルなどで成分が変わることもあります。
食べたことのある物でも、チェックするようにすると安心です。
(2)部屋の掃除をこまめに
調理に使った道具やキッチンなどはきれいに掃除し、アレルギー物質がなるべく残らないようにします。食卓や床に落ちたアレルギー物質を吸い込んだりして症状が出てしまうこともあります。
そうなってしまわないように、部屋の掃除もこまめにすると、アレルギー症状を予防するのに役立ちます。
(3)食品の管理
食物アレルギーの予防には、原因になるアレルギー物質を食べたり触ったりしないことが大切です。原因となる食べ物や料理を、食物アレルギーをもつ本人が触れないところに置く、残ったものをすぐ片付けるなど、家族など周囲の人みんなで気を配りましょう。
(4)新しい食べ物は少しずつ
初めて食べる食べ物は、一度にたくさん食べずに少しずつ試してみましょう。そうすることで、万が一アレルギー反応が出ても軽くて済みます。
アレルギー反応が心配な場合は、新しい食材を試す前に医師に相談するものよいでしょう。
また、もし症状が出たらすぐに病院を受診できるように、医療機関の開いている時間に試す方が安心です。
(5)専門医に相談する
アレルギーについて不安があるときは、一人で悩まず、専門のお医者さんに相談するのもよいでしょう。5.外食などのときの注意点
外食や、保育園や学校での給食の場合にも注意が必要です。(1)給食の場合
学校や保育園などの給食にもアレルギー物質が含まれていることがあります。給食のメニューは事前にお知らせがあるので、アレルギーを持っている食べ物が入っているかどうかを確認しましょう。
もしアレルギー物質が含まれている場合は、先生や給食の担当者に相談して、別のメニューを用意してもらうようにしましょう。
(2)外食の場合
家族や友人と外食をすることもありますよね。そのときは、食べ物のメニューにアレルギー物質が含まれているかどうかを確認しましょう。
レストランやカフェでは、スタッフにアレルギーがあることを伝えて、どのメニューが安全かを教えてもらうこともできます。
(3)お弁当の場合
手作りのお弁当を持っていくときは、アレルギー物質が入っていないことを確認しましょう。また、他の人とおかずを交換するときも、自分が食べられるものかどうかを確認してから食べるようにしましょう。
心配な場合はおかずの交換はしない方が安心です。
また、パン屋さんでパンを買ったりする場合、表示がなくてもアレルギー物質が含まれていることがあります。
購入する前に確認することが重要です。