赤ちゃんの肌はとても敏感で、アトピーやアレルギーの症状が現れやすく、親として心配な症状のひとつであると思います。

私には3人の子供がおり、幼少期は食物アレルギーとアトピー性皮膚炎で、長い期間アレルギーと向き合ってきました。

アトピーやアレルギーは適切なケアを知ることで予防できたり、症状を軽くすることがわかってきています。

「アトピーや、アレルギーで大変!」となる前に、

本記事では、少しでも皆様の心配を軽くできるよう、赤ちゃんのアトピーとアレルギーの予防法について解説していきたいと思います。

1. アトピー性皮膚炎とアレルギー

皆さんの中には、アトピー性皮膚炎とアレルギーが別のものと思っている方もいると思いますが、実は、アレルギーの疾患の一つがアトピー性皮膚炎だということはご存じでしょうか。

以下にアレルギー疾患の種類をご紹介します。

アレルギーの疾患にはこんなものがあります》

(子供がかかるアレルギー疾患で多い順)

  1. 1.アトピー性皮膚炎
  2. 2.食物アレルギー
  3. 3.アレルギー性鼻炎
  4. 4.喘息
  5. 5.アレルギー性結膜炎

アレルギー体質の方が次々とアレルギー疾患にかかっていくことを、アレルギーマーチといい、その中で最も早く出現するものがアトピー性皮膚炎です。

なので、子供の時期にアトピー性皮膚炎が多いのです。

アレルギーマーチとは、アレルギーを起こしやすい子どもが成長するにつれ、次々と別のアレルギー症状を発症してしまう状態のことです。

まるでアレルギーが行進(マーチ)しているような状態であることからこのような呼ばれ方をしています。

参考リンクはこちら

↓↓↓

アレルギーについて | 国立成育医療研究センター (ncchd.go.jp)

*アトピー性皮膚炎とは?

アトピー性皮膚炎は、かゆみや乾燥を伴う慢性的な皮膚炎です。赤ちゃんの場合、顔や頭皮、腕や脚の内側に湿疹が現れることが多いです。

症状が悪化すると、皮膚が赤くなり、ひび割れやかさぶたができることもあります。

*アレルギーとは?

食べ物や花粉、ハウスダストなどによって起こる体に良くない反応のことです。

以下に、アレルギーの症状をご紹介します。

呼吸の症状→咳、息がしにくい、声がかすれるなど

皮膚の症状→かゆみ、じんましん、赤くなる、腫れるなど

全身の症状→意識がない、もうろうとする、ぐったり、唇や爪の色が白い

消化器の症状→腹痛、吐き気、下痢、嘔吐

目、口、鼻の症状→目のかゆみ、充血、まぶたの腫れ、くしゃみ、唇の腫れ

アレルギーの中でも、生命の危機に関わる症状が、アナフィラキシーショックです。

食物、医薬品、ハチ刺傷がアナフィラキシーの主な原因です。

急に上記のアレルギー症状が進んだ場合は、アナフィラキシーを疑います。

引用元:アナフィラキシー|一般社団法人日本アレルギー学会 (jsaweb.jp)

*壊れた皮膚からアレルギーになる?

アトピー性皮膚炎は、遺伝的な要因や環境的な要因、免疫システムの異常が関与していると考えられています。

ダニやハウスダスト、花粉、食品などがアレルゲンとなります。

一度皮膚のバリアが壊れてしまうと、そこからアレルゲンが入り込み、アレルギーを発症します。

これを経皮感作といい、現在では子供のアレルギーのほとんどが経皮感作により生じるといわれています。

わかりやすく説明すると、皮膚からアレルゲンが侵入する、ということです。

2.アレルギーを予防するために

アレルギーを予防するためには、アレルゲンの侵入を防ぐことです。

3つのことを実践し、侵入を防ぎましょう。

①赤ちゃんが生まれたらすぐスキンケアを開始し、皮膚を正常に保つこと。

②アレルゲンを少なくするよう、環境を整えること

③栄養バランスのとれた食事をとり、免疫力を向上させましょう

アレルギーの侵入を防ぐ3つのことについて以下に説明していきますね。

1.洗う良く泡立てた泡でしわを伸ばして、手で洗いましょう

肘、膝の裏、脇の下、お尻や足のつけね、耳の後ろや耳の下など良く洗います

2.保湿:赤ちゃんの肌は乾燥しやすいため、毎日の保湿が重要です。

・1日1回は全身ピカピカテカるくらいの保湿をしましょう。

・お風呂上がりはすぐに保湿クリームを塗り、肌のバリア機能を高めましょう。

・クリームやローションを季節や時間帯によって使い分けましょう。

1. 清潔な環境を保つ:ダニやハウスダストを減らすために、部屋をこまめに掃除し、寝具やカーテンも定期的に洗濯します。

2. 適切な室温と湿度:部屋の温度と湿度を適切に保ち、乾燥や過剰な湿気を防ぎます。

1.栄養バランスの取れた食事を心がける

ウイルスや細菌に対抗する免疫細胞の多くは腸内に存在し、免疫に大きく関わっています。

腸内細菌には善玉菌、悪玉菌、日和見菌が存在しますが、腸内の善玉菌が減って、悪玉菌が多くなるとアレルギーが発症しやすくなるといわれています

腸内環境を整えるため、善玉菌を増やし、善玉菌の餌となる食物繊維やオリゴ糖を含む食品をとりいれてみましょう。

(オススメ食材)

善玉菌が豊富な食材→ヨーグルト、チーズ、味噌、納豆

善玉菌を育てる食材→豆、芋類、海藻、きのこ、キャベツ、タマネギ、バナナ、など

2.生活リズムを整えて休息がとれるよう配慮する:疲れていると体の抵抗力を下げてしまいます。

十分な休息で体の免疫力を向上させましょう。

3.アレルギーかな?と思ったら

 アレルギーの症状かな?と心配になった時は、以下に書いてあることを参考にしてください。

*かかりつけの小児科医に相談をする

定期的に小児科医の健診を受け、赤ちゃんの健康状態をチェックしましょう。

症状が悪化した場かかりつけにかかりつけの医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

*アレルギー専門医に相談する

アトピーやアレルギーに関する疑問や不安がある場合は、アレルギー専門医や皮膚科医に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。

お近くのアレルギー専門医はこちらで調べられます

↓↓↓

トップページ – アレルギーポータル – アレルギーポータル (allergyportal.jp)

*アレルギーのことを知る

アレルギーのことはこちらのサイトでわかりやすく説明しています。

↓↓↓

アレルギーを知ろう|一般の皆様へ|一般社団法人日本アレルギー学会 (jsa-pr.jp)

4.よくある質問

 助産師として働くなかで、アレルギーについてお母さんから良く聞く質問をご紹介します。

Q1.食物アレルギーが怖いので、離乳食の開始時期を遅らせたいのですが…

→食物が消化器を通して体内に取り込まれると、アレルギー反応を抑える事がわかってきました。

遅らせるのではなく、適切な時期に食べることでアレルギーの免疫がつくので、少しづつ食べさせることをオススメします。

詳しくはこちらのリンクで紹介しています。

↓↓↓

アレルギーについて | 国立成育医療研究センター (ncchd.go.jp)

Q2.親がアレルギー体質です。生まれてくる赤ちゃんもアレルギーになりますか?

→必ずしもそうとは限りません。

皮膚のケアと室内環境を整えて、赤ちゃんがアレルギーにならないように予防することが大切です。

Q3.赤ちゃんにすでに湿疹が!アトピー性皮膚炎でしょうか

→アトピー性皮膚炎の症状は、かゆみを伴うしつこい湿疹です。

湿疹以外に赤ちゃんがかゆそうな動き(一定の部位をこすりつけたり、手でこすっていたり、ひっかき傷があったり、機嫌悪く泣いてばかりだったり)があれば、アトピー性皮膚炎かもしれません。

アトピー性皮膚炎を見分けるポイントはこちらで紹介しています。

↓↓↓

アトピー性皮膚炎 | 国立成育医療研究センター (ncchd.go.jp)

5. まとめ

赤ちゃんのアトピーやアレルギーは、適切なケアと予防法で症状を軽減することができます。

今回の記事で、肌を健康に、部屋を清潔に保つことや、免疫力を向上させることが大事だということをお伝えさせていただきました。

親として日々の生活にできることから取り入れて、赤ちゃんの健やかな成長をサポートしていきましょう。

私の子供も、アトピー性皮膚炎で皮膚科通院が続いたり、卵アレルギーと診断されたりと、頻繁な小児科受診と、食事管理で大変な毎日を送っていた記憶があります。

このように、アレルギーや、アトピー性皮膚炎は子供にとっても、親にとっても長く、大変な時期が続きます。

ですが、アレルギーやアトピー性皮膚炎は予防できます

この記事で少しでもアレルギーや、アトピー性皮膚炎で悩む親子が少なくなれば幸いです。

ライター:みく(助産師、離乳食アドバイザー)

大学生・高校生・中学生の3人の子供を持つ母
ワンオペ育児・思春期の反抗期を経験し、現在は穏やかな毎日を送る。

子育てはつらく苦しいだけじゃない、楽しく幸せな気持ちにさせてくれるもの
多くのママに子育ての楽しさを伝えたい
そんな思いで、助産師ライターとして活動中♪