新しい離乳食の始め方ーBLW『Baby-Led Weaning(赤ちゃん主導の離乳)』をご存知ですか?

私がBLWと出会ったのは、2人目の離乳食がスタートした頃でした。

1人目は従来の方法で取り組んだのですが、いざ2人目の離乳食を開始すると1人目にはなかった問題が出てきました。そんな時にBLWと出会ったのです。

ただ、当時は体験談も少なく、BLW協会のHPや書籍を購入して必死に情報を集めました。

そんな筆者の体験をもとにBLWで感じたメリット・デメリットをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてくださいね。

1.BLW『Baby-Led Weaning(赤ちゃん主導の離乳)』とは?

BLW(Baby-Led Weaning)は、「赤ちゃん主導の離乳」という意味で、赤ちゃんが自分の手で食べ物をつかみ、自分のペースで食べる新しい方法です。

従来のように大人がスプーンで食べさせるのではなく、赤ちゃん自身が食べたいものを選び、口に運ぶというスタイルです。

こういった赤ちゃんが自分で行う食事を通して、食べ物の興味や食べる力を自然に育てることがBLWの魅力だと感じています。

2. BLWをはじめたきっかけ 

筆者の場合、1人目の時は従来の方法ではじめ基本は刻んだ食事をスプーンであげて、時々お焼きや野菜スティックをあげる程度でした。

2人目も従来の方法ではじめましたが、1人目にはない問題が発覚しました。


それは、スプーンを奪うタイプの赤ちゃんだったのです。


食べさせようとするとスプーンをガシッと掴まれ、それをいちいち外して食べ物をすくって、口に運ぼうとするとまた掴まれて、それを外しての繰り返し。


フェイクのスプーンを渡してスプーン2本体制で挑んだり、夫の場合は攻防を避けるためにわが子の右手を抑制しながら食べる始末。


でも、スプーンを掴むということが「自分で食べたい」という意志の現れだと感じてはいましたが、まだ生後5ヶ月のためスプーンを使った食事はわが子には難しい状況でした。


「自分でしたい」という意思があるのに、叶えてあげられないことにモヤモヤする日々が続いていた時にBLWを知ったのです。


スプーン戦争に悩んでいた私は「これは早速やってみたい!」と思い、挑戦することにしました。

3.BLWをはじめる前に知っておきたいこと 

私が書籍などを通してBLWを始めるにあたり知っておきたいことをポイントとしてまとめました。


よければ参考にしてみてくださいね。

(1)BLWをはじめるタイミング

BLWの開始時期は”まっすぐ座れること”

膝の上などでもOKとなっていますが、座っている姿勢が飲み込みや手の動きに影響するといわれています。

自分で食べる力を育てること、また同時に窒息のリスクを予防していくには「良い姿勢」が不可欠です。


柔らかい椅子だと座面が不安定となり姿勢が悪くなってしまうので、できればある程度の固さがあるものを選び、しっかりと両足がつく姿勢をとることが大切です。

(2)知っておきたい!「窒息」への備え 


手づかみ食が中心となり、どうしても刻み食より食べ物の形が大きくなる BLW。

はじめは筆者も「窒息」が心配でした。

しかし、 BLWも従来の離乳食方法でも窒息の危険性に変わりないということがわかっているそうです。

咳をしたり、えずくことがあったとしても、それは窒息や誤嚥を防ぐ正常な反射。

その反射を通して赤ちゃんは安全な食事を学んでいくため、知識を持って見守ることが必要です。


安全に離乳食を進める上で

 ・食べ物の大きさや形に気をつけること

 ・赤ちゃんから絶対に目を離さないこと

このふたつはとても大切で、筆者も気をつけて取り組んでいました。


ちなみに筆者がBLWをはじめた時、上の子はまだ3歳で手がかかる状態でした。はじめの頃は先に離乳食を食べてもらい、近くで見守り窒息や誤嚥に備えていました





筆者が参考にした日本BLW協会のサイトはこちら。
上記のような注意点もしっかり記載されています。
公式で書籍も出版されており、そちらも参考に行っていました。

 ↓   ↓        ↓  ↓

引用:一般社団法人 日本BLW協会HP

4. BLW初挑戦!緊張と感動のスタート

手順と注意点を学び、はじめは柔らかく煮た野菜を準備しさっそくBLWをスタートしました。自分で持ちたいわが子はすぐに食べ物に手を伸ばし、すんなりと口まで運びました。

えーーー食べるの上手!

それが初めての感想です。


「自分で食べることを待っていました!」と言わんばかりにスムーズに手づかみ食べを始めるわが子。


もちろんまだ指先を器用に使うことができないので、食べた物の半分くらいはお食事エプロンのポケットに入っていましたが…。

それでも中断することなく最初に準備した食べ物をすべて口に運んでくれ、
「赤ちゃんも自分の意思で食事をすることができるんだ!」感動したことを覚えています。

5.これがよかった!筆者が感じたBLWのメリット 

従来とのスタイルの違いを学びながら始めたBLW。

ここからは筆者が感じたメリットを詳しくご紹介します!

(1)BLWメニュー|料理が苦手でも慣れればとっても楽になる!

上の子の離乳食で手づかみメニューに苦戦した私。

BLWは手づかみメニュー中心のため「同じように苦労するんだろうな」と思っていました。

はじめはやはりその通り…。

でも、大丈夫!

手づかみメニューが中心 = 食べ物を刻まなくてもよい

これがとってもなんです。

世間では離乳食も大人の食事作りのついでに…なんて言われていますが、料理の苦手な私はそうはいきません。

大人の献立は味付けに頼る炒め物や肉料理中心で、どうしてもついでに作ることができず、上の子の時は1歳近くまで別々に作りフリージング離乳食を活用していました。

しかし、BLWの献立は基本的には大人と同じ形状です。

持ちやすい大きさに食材を切って味付けする前さっと取り出せば良いので、料理の苦手な私でもついでに作ることができました。


そして、主食も早い段階でおにぎりやパンなどを手づかみで食べることができていたので、お粥作りからも早々に卒業することができました。

(2)“食べさせる作業から解放”により食事の時間が楽になる! 

離乳食作りが楽になったといっても、決してついでではないパンケーキやお焼きなども作っていました。


それでもBLWに変えてよかったというメリットがあります。

それは、なんといっても「食べさせる作業」からの解放です!

主食や副菜をすべて手づかみメニューにすることができたと同時に、わが子の食事も完全に「ひとりで好きなように食べる」そういったスタイルが出来上がっていました。

そして、食べ方も上手になり窒息や誤嚥のリスクも減ったことから家族一緒に食事をすることができるように。


「食べさせる作業」がなくなったことにより日々の負担がぐっと減りました。

「ひとりで好きなように食べる」ことが子供の発達を促してくれる

スプーン戦争で悩んでいた時のことが嘘のようでした。

(3)食事量も増えるBLW 

3回食の時点でひとりで好きなように食べるスタイルが出来上がったわが子。月齢と共に徐々に食べる量も増えていきます。

いつも完食してくれるので徐々に量を増やしていったのですが、最終的には当時3歳だった上の子よりも食べるようになりました

自分の好きなものから選択し、飽きることなく集中して食べ終える姿はとても気持ちの良い食べっぷりでした。

もともと食べることに意欲的な子ではあったとは思いますが、BLWがより“食事をいう行為”を好きにしてくれたのではないかと思っています。

小さめで生まれたわが子でしたが、離乳食期の成長にとても助けられました。

6.まとめ|BLWが離乳食を楽しいものしてくれた! 

結果としてBLWをやってみて、とても良かったと思っています!

ただ、どんな育児法でも向き不向きがあると思うので、たまたまわが子に合っていただけかもしれません。

けれど、”離乳食=食べさせる”という概念からの解放は離乳食というハードルをグッと下げ、育児を楽しいものにしてくれました

わが子の意欲的な姿を見ることが嬉しくて、離乳食の時間がとても楽しい思い出になりました。大変なことが多い赤ちゃんの時期に、そう思わせてくれたBLWに出会えてとても良かったと思っています。

そんな育児の選択肢があることを知っていただければ嬉しいなと思います。