皆さんは、「フォローアップミルク」を知っていますか?

助産師として働く中で、こんな質問を受けたことがあります。

「9ヶ月になったら、フォローアップミルクに切り替えた方がいいんでしょうか」

ミルク缶に生後9ヶ月からと表示されているものもあり、ミルクを購入するときに迷われる方もいるのではないでしょうか。

実は、必ず与える必要はないミルクなんです。

「フォローアップミルク」について、よく知らない、与えたほうがいのか迷っている方に、

この記事では、フォローアップミルクの必要性と与え方について詳しくご紹介します。

フォローアップミルクとは?

簡単に説明すると、フォローアップミルクは、牛乳の代わりに与える食品です。

牛乳に鉄分、ビタミン、カルシウムなどの赤ちゃんの成長に必要な栄養素が含まれています。

成分や育児用ミルクとの違いについては以下でご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

・フォローアップミルクに含まれる主な成分

  ・鉄分赤ちゃんの脳の発達や血液をつくるために必要です。

  ・ビタミンD:カルシウムの吸収を助け、骨の健康をサポートします。

  ・カルシウム強い骨と歯の形成に重要です。

  ・DHA脳や視力の発達に役立つオメガ3脂肪酸です。

育児用ミルクとの違い

育児用ミルクとフォローアップミルクの違いは、それだけで栄養が足りているかどうか、になります。

フォローアップミルクは、

と考えるとわかりやすいかもしれません。

フォローアップミルクの必要性

フォローアップミルクはどんなときに必要になるのでしょうか。

厚生労働省は、フォローアップミルクの必要性について以下のように記載しています。

「フォローアップミルクは母乳代替食品ではなく、離乳が順調に進んでいる場合は摂取する必要はない

離乳が順調に進まず鉄欠乏のリスクが高い場合や、適当な体重増加が見られない場合には、

医師に相談した上で、必要に応じてフォローアップミルクを活用すること等を検討する。」

引用:厚生労働省 授乳と離乳の支援ガイドhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04250.html

このように、あくまでもフォローアップミルクは栄養素を補う目的なので、

離乳食が順調に進み栄養がしっかり摂れている場合は、必要ありません。

生後9ヶ月ごろにかけて、母乳やミルクの回数が減り、これまで母乳やミルクから補えていた

鉄分を含む食材は積極的に離乳食に取り入れるといいですよ。

離乳食に使える鉄分が多い食材|管理栄養士が野菜のレシピも紹介 (athtrition.com)

以下に、フォローアップミルクを与える主な理由をご紹介します。

①栄養の補足

・離乳食では摂取しきれない栄養を補足します。

・ 特に食事に偏りがある場合や食が細い赤ちゃんに適しています。

②成長期のサポート

  赤ちゃんの成長期に必要なエネルギーと栄養素をバランス良く提供します。

③アレルギー予防

牛乳アレルギーの場合、アレルギー対応のフォローアップミルクを選ぶことで、アレルギーリスクを減らすことができます。

 

フォローアップミルクを与える時期

もしフォローアップミルクを飲ませる場合、いつから与えられるのでしょうか。

を推奨していますが、

実はメーカーによって飲ませ始めてよい時期が異なり、

「生後9ヶ月から」「離乳食が3回食になってから」と条件がつけられているものもあります。

適応となる月齢が1歳からになっている製品もあるので、選ぶ際は気をつけましょう。

と各メーカーで記載されているようです。

また、1歳からは牛乳をのむことができるため、

牛乳アレルギーがなければ、1歳からフォローアップミルクから牛乳へ切り替えていくといいです。

フォローアップミルクは種類がたくさんあるので、

「どれにしよう?」と悩む方に

各メーカーの特徴を以下にご紹介しますね。

ビーンスターク「つよいこ」:DHAと鉄を手軽に摂取できるフォローアップミルク。口当たりが軽く、濃厚な牛乳が苦手な子どもにも飲みやすいです。

・アイクレオ「アイクレオのフォローアップミルク」母乳に近い成分を含み、ビタミンDやビタミンC、鉄などの栄養素をバランス良く含んでいます。

・森永「チルミル」:3種類のオリゴ糖とラクトフェリン、DHA、鉄分などが配合されており、腸内環境を整えるのに最適です。

・和光堂「ぐんぐん」リーズナブルな価格とバランスの取れた栄養成分が特徴です

フォローアップミルクを徹底比較!成分から見えた6メーカーの特徴http://baby-living.com/seigo9/1525/

フォローアップミルクを飲んでくれないとき

赤ちゃんによっては、そのままではフォローアップミルクの味を好まない子もいます。

そんなときは、食事に活用すると良いですよ。

離乳食への活用例をご紹介します。

牛乳の代わりにクリームパスタやシチューに、

ハンバーグのつなぎの代わりに、 など利用できます。

フォローアップミルクを使った離乳食レシピ。冷凍保存できるメニュー https://kidsna.com/magazine/article/lifestyle-recipe-200321-00010828

まとめ

フォローアップミルクは、離乳食が順調であれば必ず必要なものではありません。

ただ、離乳がすすまないときや、栄養状態が心配されるときは補助として、牛乳の代わりとして飲み物や食事に取り入れて使用することができます。

働きながらや、ワンオペ育児だとなかなか離乳食だけで、栄養バランスのとれた食事を提供することが難しいですよね?

私も子供が1才になるまでは、パンがゆにしたり、スープに使ったりと利用していました。

フォローアップミルクを上手に活用して、赤ちゃんの健やかな成長を応援しましょう!

ライター:みく(助産師、離乳食アドバイザー)

大学生・高校生・中学生の3人の子供を持つ母
ワンオペ育児・思春期の反抗期を経験し、現在は穏やかな毎日を送る。

子育てはつらく苦しいだけじゃない、楽しく幸せな気持ちにさせてくれるもの
多くのママに子育ての楽しさを伝えたい
そんな思いで、助産師ライターとして活動中♪