
離乳食を「赤ちゃん主導」で進めるBLW(Baby-Led Weaning)をご存知でしょうか。
興味を持って始めたものの、
「全然食べてくれない」
「このまま続けて大丈夫?」
不安になっている方も多いかと思います。
SNSや育児書では、ママも赤ちゃんも笑顔でキラキラした成功例ばかり。
でも、現実は思っていたより大変ですよね。
この記事では、BLWがうまくいかないと感じているママに向けて、
よくある悩みやその背景を解説し、“やめても続けてもいい”と前向きに考えられるヒントをお届けします。
焦らなくて大丈夫。
赤ちゃんとママに合ったペースを、いっしょに見つけていきましょう。
目次
BLWがうまくいかない時のよくある悩み

赤ちゃん主導の離乳食「BLW(Baby-Led Weaning)」を取り入れてみたものの、
「こんなはずじゃなかった」
と悩んでいませんか?
まずは、BLWを実践する中でよくある悩みを整理してみましょう。
赤ちゃんが全く手を伸ばさない

「赤ちゃんが全く手を伸ばさない。」
「触ってもすぐにポイッとされてしまう。」
そのような経験はありませんか?
一生懸命手作りしたのに赤ちゃんに食べてもらえないと、「BLW向いてないのかも」「私のやり方が間違ってる?」と、落ち込んでしまいますよね。
実は、BLW初期は“食べる”より“触る・感じる”がメイン。
そもそも赤ちゃんは一目見ただけで食べ物とはわかりません。
手や口など五感をフル稼働させて「これはなんだろう?」と興味津々に観察することから始まります。
ママが一口食べてみたり、「おいしいね」と伝えたり、まずは楽しむことを優先させましょう。
口に入れても出してしまう

やっと口に入れた!と思ったら、すぐにべーっと出してしまう…。
ママとしては「せめて飲み込んで…!」と期待してしまいますよね。
しかし母乳やミルクしか口にしてこなかった赤ちゃんにとって、固形物は初めての食感のものばかり。
赤ちゃんが食べ物と認識し、自分の意思で食べるまでは見守る姿勢でいましょう。
また、口腔機能の発達は個人差が大きく、歯茎でつぶす、舌で押しつぶすといった動きも徐々に身につきます。
飲み込まないのは”苦手”ではなく“発達中”と考え方を変えると、ママの心も軽くなりますよ。
毎回グチャグチャでストレスの限界

食事が終わると、テーブルや床が大惨事…。服も髪も食べ物だらけ…。
「片づけるだけで一日が終わってしまう」
「毎回ご飯の時間が憂うつ」
終わりの見えない日々に疲れていませんか?
BLWは食育の一環として自由に食材に触れさせることを大事にしています。
とはいえ、テーブルや椅子、お洋服がぐちゃぐちゃになると、ママも疲れちゃいますよね。
そんな時は、汚れてもいいアイテムを用意するなど、準備をすることがとっても大切です。
たとえば、ロング丈のエプロンをつけたり、椅子やテーブルの下に敷物を敷いてみるのもオススメですよ。
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BLWがうまくいかない3つの原因

少しでもSNSや育児本と違う部分を見つけると「私のやり方が悪いのかも」と自分を責めてしまいがち。
でも、うまくいかない背景には、さまざまな要因があります。
ひとつひとつ確認しながら、自信を持って育児ができるようにしましょう。
赤ちゃんの発達段階には個人差がある

月齢が同じでも、口の動きや手の器用さ、興味の持ち方には個人差があります。
SNSや育児書で見かけるしっかり食べられてる子と比べすぎていませんか。
目の前の赤ちゃんを見て、「何が好きなのかな?どんな反応するのかな?」
ぜひゆっくり観察してみましょう。
毎日少しずつ違った反応を見せてくれたり、ある日急に食べるようになったりするのが赤ちゃんです。
我が家も、生後6ヶ月に入ってすぐに離乳食をはじめたものの、1週間まったく食べなかったため中断したことがあります。
2週間後、再チャレンジをしたらニコニコと食べてくれました。
期間を空けただけで解決できるなんて、とても驚いたことを覚えています。
今はまだその時期じゃない。数週間、数ヶ月後には急に食べ始めることもよくありますよ。
眠気や環境が影響している場合

「今日は進みが悪いな…」
普段食べているのに今日だけ食べない。
なんだかぐずぐず機嫌が悪い。
そのような時は、眠くて集中できていないかもしれません。
赤ちゃんにとって快適な食事のタイミングを見極めることもポイントです。
少し時間をずらしたり、先にお昼寝をさせたり、少しの工夫でご機嫌に食べ始めることもよくあります。
また、テレビや音などの刺激が多い環境では、食事に集中しにくいことも。
目の前の食べ物に集中できるように、静かな環境の中で、一緒に楽しみながら食べる共食スタイルが効果的です。
親が期待しすぎている

「絶対にBLWで育児をしたい!」
という想いが強いほど、
「今日も食べてくれなかった…」
と落ち込んでしまいます。
本来、BLWは“赤ちゃんのペースを尊重する”方法。
親の理想像を押しつけるより、
「今日はにんじんの感触に興味を持てたね」
「口に近づけただけでもすごい!」
スモールステップで今日の赤ちゃんができたことに目を向けてみましょう。
ママのイライラや不安は赤ちゃんに伝わります。
ママもゆったりとした気持ちで、BLWを楽しむ姿勢を忘れないことが大切です。
BLWがうまくいかない時はやめるべき?改善策と向き合い方

BLWを始めたものの、うまくいかない日が続くと、
このまま続けるべきなのか?やめるべきなのか?
迷いますよね。
やめる選択をしても、続けることを選んでも、ママが前向きでいるためのヒントと対処法をお伝えします。
無理に続けなくても大丈夫

大切なのは、BLWにこだわる必要はないということ。
どんな離乳食スタイルであれ、赤ちゃんが元気に成長することが第一。
ペースト食に戻してもいいし、BLWの一部だけを取り入れもいいし、全てを育児書通りにやる必要はないのです。
「他のママはできているのに、私はダメなママ」
と比べる必要はありません。
赤ちゃんと一緒に楽しむ。
今しかない時間を、ママと赤ちゃんのペースで過ごしてみましょう。
BLWを続けたいときの3つの工夫
「やっぱりBLWをもう少し続けたい」
という方は、以下の工夫を試してみてください。
・形を変えてみる

厚みを変える、一口大にする、形状を変えるなど、赤ちゃんが好きな形を探してみましょう。
・床、テーブルの汚れ対策

エプロンをつける、床に新聞紙やレジャーシートを敷くなど、片付けやすい環境を整えてママの負担を減らすことも大切です。
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・ママも一緒に食べる

ママが楽しそうに食べている姿を見ると、赤ちゃんも興味を持ちやすくなります。
いろんな工夫をしながら、ママと赤ちゃんに合ったBLWのカタチを見つけていきましょう。
ペーストや手づかみの“いいとこ取り”もあり

BLWか一般的な離乳食か、どちらかを選択する必要はありません。
手づかみメニューを1品、ペーストを1品というように、両方のスタイルを取り入れても大丈夫。
離乳食期に大切なのは、赤ちゃんもママも無理なく楽しむことが大切です。
「今日は手づかみ1品だけチャレンジ」
「ちょっと寝不足な日は全部スプーンで」
その日に合わせて柔軟に対応してみてもいいでしょう。
BLWがうまくいかない時でも笑顔でいる秘訣

BLWがうまくいかないと感じているママへ。
少しでも気持ちがラクになる考え方のコツをお伝えします。
BLWに限らず、長い子育てで大切なマインドでもあるので、悩んだり迷ったりしたときは何度も読み返してみてください。
赤ちゃんの小さな成長に目を向けよう

SNSや育児書を見ると、赤ちゃんと笑顔でBLWを楽しんでいるシーンや、余裕のある食事風景ばかり目に入ります。
しかし、画面の向こう側のシーンは、たまたま上手くいった“日常の一部”かもしれません。
多くのママがあなたと同じように「食べない」「投げる」「イライラする」といった悩みを抱えながら、日々向き合っています。
完璧じゃなくて大丈夫です。
・昨日よりもちょっと長く食べ物を触っていた
・赤ちゃんの笑顔が見れた
・新しい食べ物に興味を持ってくれた
赤ちゃんの小さな成長に、目を向けましょう。
考え方ひとつで心がグッと軽くなりますよ。
BLWをはじめた頃の気持ちを思い出そう

あなたがBLWを選んだ理由はなんでしょうか。
赤ちゃんの「食べる楽しさ」を育てたかった…。
五感を刺激して興味関心を広げたかった…。
きっかけは人それぞれであっても、誰しもが赤ちゃんへの気持ちで溢れていたかと思います。
うまくいかない日があっても、ママが工夫したこと、悩んだこと、すべてが赤ちゃんへの愛情です。
ママ自身の成長や頑張りを認めてあげましょう。
まとめ

BLWがうまくいかないのは、よくあることです。
うまくいっているように見える誰かと比べて自信をなくす必要はありません。
大切なのは、赤ちゃんとママが笑顔でいられる時間にすること。
BLWを続けても、やめても、どちらも素晴らしい選択です。
いろんな工夫を試したり、育児グッズを上手く使ったりしながら、今だけの離乳食期を楽しみましょう。
