赤ちゃんの離乳食が進んでくると、手づかみ食べを始める時期がやってきますよね。
でも、
「手づかみ食べってどうやって促せばいいの?」
「食べ物を見ているだけで、全然食べない!」
と悩むことも多いはず。
せっかく準備した離乳食を食べてくれないと、不安になりますよね。
この記事では、行政で栄養指導をしてきたライターの私が、そんなお悩みを解消するためのポイントや、赤ちゃんにとって無理なく進められる方法をお伝えします。
ぜひ参考にして、赤ちゃんの食事タイムを楽しいものにしましょう!
目次
1. 手づかみ食べって何?
赤ちゃんの離乳食が進んでいくと、手でつかんで食べる「手づかみ食べ」が始まります。
これって、実は赤ちゃんにとってすごく大事なステップなんです。
赤ちゃんが手で食べ物をつかむことで、感触を確かめたり、口に運ぶ練習をしたりします。
口までの距離を覚えたり、指先の動きに驚いたり発見がいっぱいです。
こう言った動きから、手先の器用さを身につけることにもつながるんですよ。
個人差があるけれどだいたい、生後6ヶ月から8ヶ月ぐらいにスタートすることが多いんです。
この手づかみ食べ、思ったよりも早く終わるので、今だけの特別な時期だと思って、楽しんでくださいね!
2. 「見ているだけ」ってどういうこと?
「手づかみ食べを始めたけど、
食べ物を見ているだけで、全然食べない!」
こんな経験ありませんか?
でも、大丈夫。これはよくあることなんです。
赤ちゃんがまだ食べ物に対して興味を持っていなかったり、手でつかむスキルが十分でなかったりするからなんですよ。
そんな状況が続くと、親としては心配になりますよね。
3. 「見ているだけ」の理由とその解決策
実は・・・
赤ちゃんが「見ているだけ」には理由があるんですよ。
理由について以下にまとめてみたので是非参考にして下さいね。
理由1:食べ物に興味がない・・・
赤ちゃんが食べ物に興味を持っていない場合、それは単に食材や調理方法が赤ちゃんの好みに合っていないだけかもしれません。
赤ちゃんにとっては、「これ、食べ物?」という状態です。
解決策➊ 色や形でアピール
赤ちゃんが興味を持つように、色鮮やかな野菜や果物や型抜きした食べ物がオススメです。
星の形のお野菜、ハートの形のお肉など。
お皿にちりばめて、絵本のようなプレートができあがり。
見た目が面白い形の食材や、触感や匂いが異なる食材は食べ物を口に運ぶきっかけになりますよ。
赤ちゃんのお好みはどんな形?どんな色?実験してみるのも楽しいですね。
理由2:手づかみする技術がまだ未熟
赤ちゃんがまだ手でつかむことが上手にできないことがあります。
これも自然なことで、赤ちゃんは少しずつ手の使い方を覚えていきます。
おもちゃでも「つかむ」動作があるおもちゃで、上手に遊べていますか?
つかむ動作、つまむ動作が未熟だとおもちゃも上手に扱うことが出来ていないかも。
解決策➋ つかんでつまんでを一緒にやってみよう
食べ物を小さく切ったり、柔らかくして、赤ちゃんがつかみやすい形にすることが重要です
また、親が手で食べるお手本を見せると良いです。
親が楽しそうに「おいしいね」「かわいい形だね」と言いながら食べる姿を見せると、赤ちゃんも真似して食べ始めることがありますよ。
毎日遊ぶおもちゃの中で、つまむ動作、つかむ動作をしてみるのもオススメです。
理由3:場所や机の高さ、椅子の位置に問題がある
赤ちゃんが食べ物に集中できないのは、食事の環境が原因かもしれません。
机の高さや椅子の位置が合っていないと、食べづらくなってしまいます。
解決策❸ 肘の位置、座面の高さと足の位置をチェック
赤ちゃんが座ったとき、肘が机の上に出ていますか?
赤ちゃんにとって安定感のある座り心地ですか?
また、座ったときに両足はしっかりついていますか?
改めてサイズや位置を確認してみて下さいね。
特に膝の角度は座った姿勢で90度になるような高さがベストです。
足がブラブラしているだけで、集中出来ない事が考えられます。
少し環境を整えてあげるだけで、食事の時間がリラックスした雰囲気になりますよ。
さらにテレビやおもちゃなどの気になるものを取り除いて、食事に集中出来る環境があると良いですよね。
赤ちゃんが食べ物で遊んでしまっても、眺めていてもそれは発達段階で大切な事。
そんな時もある!と許してあげて下さい。
手で触ることや見る事で様々な五感を刺激します。
食事は栄養を取るだけでは無い、発達や成長に大切な時間になっているんですね。
4. 手づかみ食べを上手にすすめるコツ
手づかみを進めるコツをまとめてみました。
ちょっとした事ですが、気をつけて見ると楽しく乗り切れるので紹介します。
コツ1 五感で楽しむ!
赤ちゃんにとって、食事の時間がとにかく楽しいものであることが大切なんです。
色とりどりの食材を使って、見た目が可愛い形に切ると、赤ちゃんの興味を引くことができますよ。
匂いの強い食べ物や、ツルツルした食材など五感を刺激し楽しみながらお食事出来るそんな食材がオススメです。
コツ2 お手本を見せる!
赤ちゃんは親や兄弟の行動をよく観察して真似をします。
一緒に食事をすることで、赤ちゃんも同じように食べようとします。
様々な年齢の人と食事をする環境があると、刺激を受けて出来る事が増えたり、食べられなかった食べ物を食べ始めたことはありませんか。
赤ちゃんが良く周りを観察しているからこそ、ものまねから行動に繋がり手づかみを習得しているんですよ。
コツ3 根気強く見守ってみて!
昨日食べなかったトマトも、突然食べた!そんな気まぐれさんなんです。
ライターの子供はなぜかミニトマト嫌いだったんです。
そこでベランダで育ててみたところ、一緒に水やりや収穫、そのままパクッと食べる様子を見せたら一緒にパクッと食べてくれました。
気まぐれさんの食べるタイミングは突然始まるんです。
いつも食べないから出さない、嫌いみたいだからお皿に乗せない・・・
突然始まる食べる気持ちに応えてあげられるように、お皿に乗せてチャンスを残してあげて下さいね。
急がせず、失敗しても励まし続けることで、赤ちゃんは自信を持つことができます。
ゆっくり赤ちゃんの成長を見守りましょう。
5. 「おすすめグッズ」長く使える物を選ぶポイント
ライターが今現在も使っているおすすめ調理グッズを紹介します。
基本の道具ばかりで既に持っているかもしれませんが、手づかみ食べ時代はもちろん幼児食からその後もまだまだ活躍しますので、しっかりした物を選ぶのがオススメです。
王道の調理器具はせっかくだから長く使える物がコスパが良いかも。
ライターの経験を元に道具選びのポイントをまとめてみました。
フードプロセッサー
引用元:クイジナート社
シンプルな構造は、お手入れが楽。そして衛生的に使えます。
パーツが少ない事も重要ですよ。
フードプロセッサーは物によって洗うのが大変と言うものがあるんです。
ライターの愛用はアメリカ、クイジナート社のフードプロセッサー。
20年以上使っています。
とにかく洗いやすい物で、シンプル設計。
パワーもありフリージングしていた食材も簡単に細かくなります。
離乳食を卒業し今は、餃子の生地を作ったり、カレーのルーを作ったり今でも大活躍しています
ミルクパン
引用元:パール金属株式会社
ミルクパンとはミルクを温める目的で作られたお鍋のことを言います。
おおよそ直径が15センチ前後、深さがあるため何気に使用範囲が広くて大活躍。
選ぶポイントは枝の部分と鍋の部分が一体化している物をオススメします。
耐久性に優れて、洗い勝手も良いしコンパクト。
ちょっとした食材をもう少し柔らかく茹でたいなぁとかほんとちょっとの量解凍したいんだけどなぁと言う時に大変活躍します。
ライターが使用しているミルクパンはホーロー仕様。
着色や匂いが残りにくく、衛生的。
ホーローならではのお鍋のカラーリングも、キッチンの彩りになっておしゃれ。
離乳食を卒業した後も、お弁当の食材をちょっと茹でたいなとか、ソースをちょっとかけたいな作りたいなと言う時にこのサイズとても便利なんです。
ゆで卵は3つ茹でることが可能だったりと、幅広く使える便利なサイズのお鍋ですよ。
すり鉢とすりこぎ
引用元:株式会社ゆとりの空間
離乳食には欠かせないすり鉢とすりこぎ。
手づかみ食べの時も大活躍。赤ちゃんの分だけジャガイモを潰して丸くお団子にしたり、果物を軽く潰してパンに乗せてみたり。
小さなサイズだと、赤ちゃんの分だけ取り分けて簡単に調理が出来るのが魅力的。
パッとだして、ささっと洗えて使い勝手がよいですよね。
最初ピジョン社の離乳食調理器具セットで、一緒に入っていたすり鉢を使っていました。
次男が生まれた時に改めて買った、昔ながらのシンプルな物が今でも大活躍。
ライターのオススメはこちら。
栗原はるみさんのキッチングッズのすり鉢。
そのままテーブルに出しても、おしゃれでかわいいのがうれしいです。
なにより丈夫で長持ち。
用途は広く、今はお弁当で少しすりごまが欲しいなぁと言う時、ごま和えや麺類にすりごまを使いたいときそのまま食卓に並んでいます。
まだまだ現役の調理道具、せっかく買うならば離乳食期から始まって一生使い続けられる物を選んでみてはいかがでしょうか。
6. まとめ
離乳食の手づかみ食べは、赤ちゃんの成長に欠かせない大事なステップです。
「見ているだけ」の時期があっても、それは自然な過程で、親がサポートすることで克服できますよ。
行政の栄養相談でも、沢山のお母さんたちが「食べ物で遊び始める」「食事に飽きてしまう」と相談に来られました。
いろいろやったけれど、食べてくれなかったり食事の量で心配な時は、体重を量ることで確認してみて下さい。
1週間単位で様子を確認し、それでも心配なときは近くの保健所や保健センターなどで保健師さんに相談することをオススメします。
我が家の子供たちはもうすぐ成人しますが、今となれば一瞬の出来事で、もっと記録しておけば良かったと反省。
ほんの一時の発達過程だったのですよね・・・(しみじみ)。
忙しい毎日ですが、赤ちゃんとの食事の時間を楽しんで、素敵な思い出を作りましょう!
ライター:hoshinoko
こんにちは!栄養士で、薬膳コーディネーターとスポーツ栄養スペシャリストの資格を持っています。
行政や食品メーカー、給食事業社で健康的なレシピ開発や企画運営を行ってきました。
大学生と高校生の息子の母として、毎日料理を楽しんでいます。
お弁当作り、季節の食材を使った簡単で美味しいレシピが得意です。
皆さんの育児と健康的な食生活をサポートできたら嬉しいです。