
「スプーンを嫌がって泣く」「せっかく作ったのに全然食べてくれない」――
わが家も、そんな悩みを毎日のように抱えていました。
私は3人の子育てをするママです。
1番目の子が産まれ、初めての育児に初めての離乳食。
マニュアル通りの離乳食を全然食べてくれず、食事の時間が、とても苦痛でした。
2人目が産まれ、また離乳食が始まる…。
不安ばかりがつのる中、ふとSNSで見かけたのが「BLW(ベビーレッドウィーニング/赤ちゃん主導の離乳食)」という言葉でした。
赤ちゃんが自分で食べ物を手にとり、自由に食べるというスタイルは、当時の私には衝撃的。
でも、調べるうちに「これはうちの子に合っているかも」と感じ、思い切ってチャレンジしてみることに。
今回は、私がBLWを取り入れて感じたメリットや、実践のポイント、注意点などを詳しくご紹介します。
目次
BLWってなに?赤ちゃん主導の離乳食ってどんな方法?

日本語では「赤ちゃん主導の離乳食」とも言われています。
一般的な離乳食は、親がスプーンで食べさせるスタイルが主流ですが、BLWでは赤ちゃん自身が手づかみで食べる。
大人が食べるような形に近い状態で、柔らかく調理した食材をそのまま渡し、赤ちゃんが「自分で食べたい!」という気持ちをはぐくみます。
欧米ではすでに広く知られていますよ。
SNSなどで見かける“赤ちゃんがスティック状の野菜をにぎってかじっている姿”は、BLWでおいしく食べている姿です。
BLW離乳食のメリット7選!

実際にBLWを数ヶ月続けてみて、「これって本当にありがたい!」と感じたリアルな体験を交えて、詳しくご紹介します。
1. 食べることが「楽しい」と思える

私たち大人が、食べ物を口に運ぶ動作は簡単なことですが、赤ちゃんにとってはとても難しことなんですよね。
自分の手で取って口に運ぶ、この動作が出来るようになるその過程自体が、赤ちゃんにとってはまさに“遊び”であり“学び”なんです。
最初はポイポイ投げたり、なめるだけだったりもしますが、それすらも「食べることって楽しい」と思うきっかけになっているように感じました。
2. 自主性が自然と育つ

わが子もBLWを始めてから、食事の時間に「自分でやりたい!」という意思表示をするように。
日常生活でも自分で着替えしてみようとしたり、靴を履いてみようとしたり、身の回りのことを自分でやりたい意欲につながります。
3. 手先の発達や五感の刺激になる

赤ちゃんは手づかみで食べることで、五感をフル活用して食事を楽しむ経験ができるのがBLW。
食材の形、色、におい、感触…。
手を使って大きく握ったり、小さい物を指先でつまんだりすることも、手先の発達にとても良い刺激になっていると実感しました。
4. 偏食・好き嫌いが少なくなる傾向に

でも、食べなくてもいつか食べてくれるだろうと信じ、繰り返しメニューに取り入れることにしました。
すると、全く手をつけない日々から、手に取ってみたり、なめてみたりするようになり、気がついた時には、苦手な食材も完食できるように。
最初の子育ての時は、手の込んだ離乳食を作っても食べてくれず、毎回凹んでましたが、BLWに出会って子どもとの食卓が楽しくなりました。
無理強いすることなく、本人のタイミングで食べてくれることは、親としてとても嬉しく感じたことを覚えています。
5. 家族と同じ食卓を楽しめる

私が特に魅力に感じたBLWは、大人と同じような食材を、味付けや調理法を工夫して赤ちゃんにも食べやすくするだけの調理法。
離乳食のために別メニューを作る手間がなく、蒸したり、茹でたりした食材を、大人の味付けする前に取り分けするだけのお手軽調理。
調理時間や手間がかからなくなることで、家事の負担を減らすことができてラッキー。
わが家では一緒に「いただきます」ができるようになったことで、食事の時間がより楽しくなりました。
6. 食事中の会話や笑顔が増える

1人目の時は、「食べさせる」ことに必死で、私の顔もどこか無表情になりがち。
でもBLWに出会って、食事が劇的に変わりました。
特に変わったことは、私が食べさせなきゃという負担がなくなり、そばで見守るだけになりました。
余裕があるぶん、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんだり、「おいしいね」と声をかけたりして自然と会話が増えるようになり、1人目の離乳食の時と劇的に変わりました。
7. 親のストレスが減った!

1人目の時は、好き嫌いがすごくて大変でした。
せっかく作ったのに、口に入れるととベーって出す。
形や味付けを変えても全然食べない。
食事の時間が、苦痛でした。
そんな離乳食のストレスが、BLWを始めてからはぐっと減り、そのうち食べてくれるだろうと気持ちにも余裕ができました。
調理も大人の食材からの味付け前に分ければいい調理方法に家事の負担も激減。
“頑張って食べさせる”から“見守りながら一緒に食事する”スタイルに変わったことで、私自身がとてもラクになったと感じています。
BLWのデメリットと注意点|正しく知って安心して始めよう

BLWにもデメリットもありますが、しっかり理解してから開始することをおすすめします。
● 最初は食べないことも。焦らず見守る

わが子のも、最初はほとんど食べませんでした。
残った食材は、大人の食事に足せばいいので、残っても困ることもなくなりました。
また、スタートした時期は、BLWは「栄養」よりも「体験」が大切。
母乳やミルクで栄養を補いながら、気長に見守ることが大事です。
● 食べ散らかしは覚悟が必要!

床は食べかす、イスはベタベタ…毎回片付けが大変。
でも、床にレジャーシートを敷いたり、服を防水エプロンで守ったりすることで、片付けを減らすことはできます。
散らかしながら食べるのも、少しの間だけです。
手を使って食べることで、手指が器用になりこぼす量は減っていきますよ。
「今だけのこと」と割り切ってることも大切です。
● 誤嚥(ごえん)対策はしっかりと

BLWはスティック状で手づかみで食べるため、誤って丸飲みのリスクもあるんですよね。
私もここが一番気になったところでした。
誤嚥しないためにも以下のことをしっかり対策していきましょう。
- 必ず座って食べる(歩き食べNG)
- 窒息しやすい食材は避ける(ミニトマト、ナッツ類など)
- 食材は大きめ&柔らかめに調理する(握っても崩れる程度)
心配はありますが、子どものそばで一緒に食事するので丸飲みすることはありませんでした。
大きめにかじってしまった場合は、口から出してあげたり、食べやすい大きさに対応することも大切です。
我が家のBLWスタート記録

離乳食は、しっかりお座りができるようになったり、食事を見てよだれが増えてきたりしたらスタートのタイミング。
わが家では、生後6か月頃にBLWをスタートしました。
1番目の子は、マニュアル通りの離乳食でした。
なかなか食べてくれず、口から出すし、最終的には泣いて嫌がる…。
何を出しても食べてくれないので、レトルトを頼っても食べない。
食事の時間が、とても苦痛でした。
2番目が生まれ、また苦痛の離乳食が始まる…と思っていた時に出会ったのがBLW離乳食。
スティック状に食材を、6か月の子にあげていいのか?かみ切れるのか?不安はありました。
でも、1番目の時のことを考えると、少しでも私も子どもも楽しく食事ができるならやってみよう!と開始。
最初にメニューに選んだのは、甘みもあって赤ちゃんも大好きなサツマイモ。
皮をむいてスティック状にカットをして、柔らかく煮る調理法。
最初はなめているだけでしたが、数日後には、少しずつかじるように!
日に日に食材を増やしたり、食材を変えたり、よく食べる姿に感動しました。
BLW離乳食をスタートすることに戸惑いをながらも、1番目の子より食べてくれたので、BLW離乳食を選んでほんとによかったと感じました。
離乳食に悩んでいったら、取入れみるのも1つの手段です。
BLWを成功させる5つのコツ

1 完璧を目指さない:毎日じゃなくてもOK。ゆるく子どものペースで進めていきましょう。
2 食べることより「楽しむこと」が目的:食べないからといって焦らずに、見守る姿勢が大切。
3 食べやすい形状・大きさを意識:スティック状で赤ちゃんが握りやすく、やわらかく。
4 一緒に食べる時間を大切に:赤ちゃんは大人の姿を模倣して育ちます。一緒に楽食事を楽しみましょう。
5 栄養バランスはトータルで考える:1食で栄養を完結させようとしないでOK。
まとめ|BLWはママも赤ちゃんもラクになる選択肢のひとつ

BLWを取り入れてから、わが家の食事時間は「食べさせなきゃ」という義務感から「一緒に楽しむ」時間へと大きく変わりました。
最初はとても不安もありましたが、少しずつでしたが、赤ちゃんの成長と笑顔が見られ「やってよかった」と感じました。
BLWは、育児の正解でも不正解でもありません。
ひとつの「選択肢」として、気になる方はぜひ自分のペースで、ゆるく試してみてくださいね。
