‍皆さんの着ている洋服には、洗濯表示マークというタグが付いているのをご存じですか?

この洗濯表示マークは、洗濯する際や、おしゃれ着を家庭で洗う場合など、色んなシーンで役立ちます。

とは言え、「洗濯表示マークってなに?」「このおしゃれ着どう洗えばいいの?」などわからないことも多いですよね。

この記事では、そんな洗濯表示マークの疑問を解決し、便利な使い方についてわかりやすく解説していきます!

1.洗濯表示マークってなに?

洋服などについているタグを見ると、記号のようなマークが書かれていると思います。

これが洗濯表示マークです。

ではこの洗濯表示マークで、どんなことがわかるのか?詳しくご紹介していきます。

(1)洗濯表示マークとは

洗濯表示マークとは、洋服などの洗濯の仕方や、お手入れの方法などを示す記号のことです。

これらのマークは、製品の洗濯、漂白、乾燥、アイロンがけ、クリーニングの方法を示しています。

洋服にあったお手入れをすることで、長持ちさせることができます。

(2)新旧表示が混在している場合がある

洗濯表示マークは、2016年に新しく変更になりました。

これにより、お手持ちの洋服に新しい洗濯表示マークと、古い洗濯表示マークが混ざっているケースがあります。

下記の表は、代表的な新旧の洗濯表示マークの対照一覧です。
新しい
洗濯表示マーク
古い
洗濯表示マーク
洗濯機で洗える
手洗い
漂白可
乾燥機可
アイロン可
クリーニング

この一覧表を活用すると、古い表示と新しい表示が混ざっているときに便利です。

また、無印良品やクリーニング店でも、洗濯表示マークの新旧対照一覧表を紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

無印良品の新旧対照表はこちら ↓↓
洗濯表示:JIS取扱い(絵)表示記号 新旧対照表 (muji.net)

2.これだけ押さえよう!洗濯表示マークの見方

洗濯表示マークは、とても多くの種類があるので、全部は覚えていられませんよね。

その見方にはコツがありますので、そのコツを押さえることで簡単に理解できるんですよ!

以下では、洗濯表示マークを覚えるコツと、マークの意味を詳しく解説します。

(1)5種類わかれば大丈夫!

洗濯表示マークは、全部で41種類あります。


それをすべて覚えるのは大変ですよね。

しかし、洗濯表示マークを理解するには「基本の5種類」「追加の記号4種類」の合計9つを覚えれば十分!

基本と記号さえ覚えてしまえば、簡単に洗濯表示マークを理解できるんですよ。

まず、基本の5種類の洗濯表示マークを見ていきましょう。

・洗濯
・漂白
・乾燥
・アイロン
・クリーニング

以上の5つの意味と形を覚えてしまいましょう。
洗 濯洗濯桶のマーク。
このマークがある場合、家庭で洗える。
漂 白酸素系、塩素系漂白剤どちらの使用もOK。
乾 燥温風乾燥機が使用できる。
熱風の温度は点の数で異なる。
アイロン アイロンの使用ができる。
点の数で使用できる温度が異なる。
クリーニング石油系溶剤によるドライクリーニングができる。

(2)洗濯表示マークの基本!

洗濯表示マークは、種類が多いため全てを覚えるのは難しいですよね。

ただし、家庭で洗濯する場合には覚えなくてよい表示もあります。

まずは、覚えておきたい基本的な表示について見ていきましょう。

①洗濯桶のマークは自宅で洗濯OK!

洗濯する際に一番気になるのは「家で洗濯して大丈夫なの?」ということですよね。

さらに、「洗濯機で洗えるの?」「手洗いした方が良いの?」なども気になるポイントですよね。

そんな時に重要なのが、洗濯桶の形をした洗濯表示マークです。


以下ではその洗濯桶の形をしたマークの4つのポイントをご紹介したいと思います!

このポイントを押さえるだけで、家で洗えるのか、手洗いOKなのか、洗濯機で洗えるのか一発でわかるようになります! □洗濯桶のマークに×がついている場合、家では洗えません!

      


□手のマークが描かれている場合、手洗いする必要があります。

       


□マークの中の数字は水の温度のマックス(上限)を表しています。


      
 
□洗濯桶のマークの下に線がある場合、弱い水流で洗う必要があります。
線が多いほどやさしく洗うという意味です。


      

②三角=「漂白方法」

洗濯物の汚れや臭いがひどい場合、漂白剤を使用することがありますよね。

漂白剤が使えるかどうかを確認したい場合は、三角の洗濯表示マークを見てみましょう。


三角のマークに×がついている場合、漂白剤の使用ができないという意味です。

     


③四角=「乾燥方法」



また、洗濯物を乾かすときに「乾燥機を使用しても良いの?」「干し方はどうするの?」という点を確認したい場合は、四角の洗濯表示マークを見ましょう。

    

四角のマークに×が付いている場合は、乾燥機の使用ができないことを意味するので注意が必要です。

また、四角の中に横棒があるマークは、「平干しした方が良い」という意味です。

(3)基本マーク+αでさらに詳しく

基本の5種類のマークを覚えたら、次は「追加記号」の4種類です。

追加記号は、基本の洗濯方法にプラスしてさらに詳しい情報を表しています。

追加記号には、以下の4種類があります。

・数字
・棒(バー)
・点
・×

追加記号の意味を詳しくご紹介していきます!
数字  洗濯可能な水温の上限を示す。
  水流の弱さや、
平干し・吊り干しなどの方法を示すマークがある。
  乾燥やアイロンの温度を示す。
点が多いほど高温が可能。
×  家庭での洗濯禁止、
乾燥機の使用禁止などの禁止事項を示す。

3.おしゃれ着は家で洗える?洗濯方法と注意点

ニットやカーディガン、おしゃれ着などのドライクリーニングが必要な洋服。実は家で洗濯できる場合があると知っていましたか?

洗剤の洗浄力が向上したことで、家で洗える衣類の種類が増えたんです。

ここでは、おしゃれ着を家で洗う場合やドライクリーニングについて詳しくご紹介していきます。

(1)ドライクリーニングが必要な衣類は?

ドライクリーニングとは、水を使わずに「石油系の溶剤」を使って洗う洗濯方法のことです。

水を使う洗濯に比べて、生地や繊維に負担をかけずに洗えるという特徴があります。

型くずれしにくく、水洗いで縮みやすいセーターやニットなどを洗うのにピッタリなんですよ。

(2)おしゃれ着洗いができる洗濯表示マークは?

おしゃれ着などのドライマーク衣料であっても、「水洗い可能」であれば自宅で洗濯ができます!

ドライマーク衣料でも、以下のような洗濯表示マークがついている場合は自宅で水洗いができます。

     

しかし、ドライクリーニングは、自宅で水を使って洗濯するおしゃれ着洗いとは全く違います。

「できればクリーニングに出した方がいいけど、自宅で水洗いもできなくはない」という程度に考えておいたほうがいいでしょう。

さらに、ドライマークの衣料を家で洗濯する際には、ドライマーク用洗剤、おしゃれ着洗い用洗剤等を使用する必要があります。

また、以下の洗濯表示マークがついている場合は「水洗い不可」なので、クリーニングに出す必要があります。

   

洗濯表示マークを見て、適切な洗剤や洗濯方法を選びましょう。

(3)おしゃれ着を自宅で洗濯する方法は?

ドライマーク衣料であっても、洗濯表示マークを確認して水洗い可能であれば自宅で洗濯することが可能です。

では、その洗濯方法はどのようにするのでしょうか?詳しく解説していきます!

①洗濯ネットに入れる

ドライマーク衣料を洗濯ネットに入れます。 ②洗濯コースを「ドライコース」にする
「ドライコース」「ソフトコース」「おうちクリーニングコース」など洗濯機によって名前が異なる場合があります。一番弱い水流のコースで洗う、と考えておけばOKです。

洗濯機の使用が心配な場合は、バケツや洗面器を使って手洗いすると衣服への負担がさらに少なくなります。

③ドライマーク用洗剤を使用して洗う

『アクロン』『エマール』などのドライマーク用、おしゃれ着洗い用洗剤を使用して洗います。

④平干しする

脱水まで終わったら干します。干し方は、平らにならした平干しが衣類への負担が少なくおすすめです。

(4)自宅でおしゃれ着洗いをするときの注意点

水洗い可能なおしゃれ着を自宅で洗濯する場合は、以下のポイントに注意する必要があります。

①ほかの衣類と分けて、洗濯ネットに入れる


他の衣類と一緒に洗うと、生地同士が擦れて傷んでしまう可能性があります。
できるだけ単体で、洗濯ネットに入れて洗うようにしましょう。

②きれいな水を使う


洗う際はお風呂の残り湯などを避けて、30度以下のきれいな水を使うようにしましょう。


③脱水時間は短く!


脱水は、衣類に強い遠心力をつけて洗濯槽に押しつけるため、できるだけ短い時間に設定するのがベターです。
長く脱水するとシワになりやすくなります。

4.もっと詳しく知りたい方に!全マークを解説!

洗濯表示マークは、多くの種類があるため最初は覚えるのに戸惑うかもしれません。


しかしコツをつかめば、実はとても便利な洗濯表示マーク。

ここでは、種類別にそれぞれのマークを詳しく解説していきます!

(1)洗い方を表すマーク(家庭で洗濯できる)

家庭で洗濯できる物は、水が張られた桶のようなマークが目印です。

中の数字は、洗濯できる水温の上限の温度となります。

桶の下に一本線が引かれている場合、洗濯機のソフトモード、二本線が引かれている場合それより弱いモードで洗濯する必要があります。

洗濯機にそのようなモードがない場合は、手洗いした方が無難です。

95度以下の水温で、洗濯機で洗濯ができる。
水温は95~30度のマークがある。
40度以下の水温で、洗濯機で
弱い水流で洗濯ができる。
水温は60~30度のマークがある。
40度以下の水温で、洗濯機で
とても弱い水流で洗濯ができる。
水温は40~30度のマークがある。
40度以下の水温で、手洗いができる。
家庭での水を使った洗濯は禁止

(2)漂白できるかを表すマーク

漂白剤には

・塩素系漂白剤
・酸素系漂白剤

の二種類があり、新しい洗濯表示マークではどちらの種類にも対応しています。

漂白剤を使用する場合は、必ず製品の注意書きにも目を通すようにしましょう。
塩素系、酸素系どちらの
漂白剤も使用OK。
酸素系漂白剤はOK。
塩素系漂白剤は使用禁止。
塩素系、酸素系
どちらの漂白剤も使用禁止。

(3)乾燥のさせ方を表すマーク

タンブル乾燥(タンブラー乾燥)とは、乾燥機の中で洗濯物を回転させながら熱風を当てて乾燥させる方法です。

新しい洗濯表示マークでは、タンブル乾燥にも対応しています。
80度以下の熱風で、
タンブル乾燥ができる。
60度以下の熱風で、
タンブル乾燥ができる。
タンブル乾燥は禁止。

(4)干し方を表すマーク

干し方を洗わずマークでは、横棒は平干し、縦棒は吊り干し、というように見ただけでわかりやすくなっています。

また、「ぬれ干し」とは、洗濯機による脱水をしないで干す方法です。

手でねじり水気を絞ることも禁止されています。乾いたタオル等で水気を取り、干すようにしましょう。
吊り干しをする。
日陰で吊り干しをする。
吊り干し(ぬれ干し)をする。
日陰で
吊り干し(ぬれ干し)をする。
平干しをする。
日陰で平干しをする。
平干し(ぬれ干し)をする。
日陰で
平干し(ぬれ干し)をする。

(5)アイロンのかけ方を表すマーク

アイロンがけできる温度の上限を、点の数で表しています。

このほかに、当て布が必要かどうか文字で書かれて場合があります
200度以下でアイロンがけができる。
150度以下でアイロンがけができる。
110度以下でアイロンがけができる。
アイロンがけ禁止

(6)クリーニングを表すマーク

ドライクリーニングとは、溶剤を使ったクリーニング方法で、水洗いできない衣類などに使われます。

ウェットクリーニングは、家庭で洗濯できない繊細な衣類や、汗じみなどを落とすときに使われるクリーニング方法です。

パークロロエチレンおよび
石油系溶剤による
ドライクリーニングができる。
パークロロエチレンおよび
石油系溶剤による
弱いドライクリーニングができる。
石油系溶剤による
ドライクリーニングができる。
石油系溶剤による
弱いドライクリーニングができる。
ドライクリーニング禁止。
ウェットクリーニングができる。
弱いウェットクリーニングができる。
ウェットクリーニング禁止。

5.まとめと注意点

以上、洗濯表示マークの意味を分かりやすく解説していきました。

自宅で洗濯する際の注意点は他にも、

・洗濯前にタグを確認する
・色落ちしそうな衣類は単体で洗う
・繊細な素材は手洗いにする

などがあります。

種類が多く難しく考えがちな洗濯表示マークですが、基本を押さえれば実はとってもわかりやすいんです!

洗濯表示マークを活用すると、毎日の洗濯がラクに楽しくなりますし、大切な洋服を長く着ることもできます。

ぜひ参考にして、大切な衣類を長持ちさせてくださいね。


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