赤ちゃんの成長に欠かせない離乳食。

しかし、栄養バランスや献立、調理法など初めてのことで不安でいっぱいですよね。

この記事では、離乳食の栄養バランスの
ポイントや心配事について詳しく解説していき、
みなさんが安心して赤ちゃんに与えられる
食事計画を立てるためのヒントになればいいなと思います!

離乳食を開始して1ヶ月ほど経ち、食べることに慣れてきたら栄養バランスを意識したメニューを取り入れてみましょう!

1.離乳食の基本的な栄養素

赤ちゃんの成長には、毎日の食事が大きく影響します。

特に離乳食の段階で、赤ちゃんが必要とする栄養素が変わるため、食事の準備には気を配ることが大切です。

ここでは、炭水化物たんぱく質ビタミン・ミネラル脂質などの栄養素の役割をまとめています。

・炭水化物

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炭水化物は赤ちゃんにとって体を元気に動かすパワーの源となる栄養素です。

 例)米、パン、おかゆ、じゃがいも、オートミール

脳や筋肉のエネルギー源になり、赤ちゃんには欠かせません。

私は小さく刻んだそうめんやうどんをあげることもありましたよ。

・たんぱく質

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たんぱく質は赤ちゃんの筋肉や骨の成長に不可欠な栄養素です。

 例)肉、魚、卵、豆腐

体の中で新しい細胞を作ったり、体を強くするために必要な栄養素です。

消化しやすく胃に負担が少ない低脂肪の食材から始めるのが基本です。

ささみ、豆腐、プレーンヨーグルトなどが離乳食に使いやすくおすすめです。

・ビタミンミネラル

ビタミンとミネラルは赤ちゃんにとって体の調子を整え、代謝や吸収を助ける栄養素です。

 例)野菜、果物、海藻類

特に、免疫力を高めるのに役立ちます。

離乳食初期だとバナナやアボカドなどがおすすめです。

私は手づかみをするようになったら柔くゆでたスティック野菜をよく食べさせていました。
咀嚼の練習にもなるのでおすすめですよ。

・脂質

脂質と聞くと調理に使う油やバターなどをが浮かびますが、乳製品や、肉、魚、パン等にも脂質は含まれます。

赤ちゃんが脂質を摂りすぎると胃腸に負担をかけてしまうので、離乳食では特別に脂質を与える必要はなく、調理で使用する際も摂りすぎないように気をつけましょう。

 例)バター、マヨネーズ、生クリーム

2.「栄養不足」や「過剰摂取」のリスクと予防策

離乳食づくりに慣れてくるとぶつかる栄養不足過剰摂取の心配。

赤ちゃんの成長にとって欠かせない離乳食ですが、
与える食材や栄養素のバランスが偏ってしまうことで、栄養不足や過剰のリスクが生じることがあります。

特に、鉄やカルシウムの不足、また塩分や砂糖の過剰摂取赤ちゃんの健康に影響を与える可能性があります

ここではそれぞれのリスクと、それを回避するための具体的な予防策について解説します。

①鉄不足:貧血を引き起こす!?

鉄は赤ちゃんの脳などの「中枢神経の発達」に重要な栄養素です。
また、鉄不足は「貧血」を引き起こす可能性があります。

みなさんは、赤ちゃんは鉄が不足しやすいことをご存じですか?

赤ちゃんはママのお腹の中でもらった鉄分を蓄えて誕生しますが、生後約6か月頃には蓄えていた鉄を使い切ってしまうのです。

離乳期には母乳の鉄含有量も少なくなってくるため、その鉄の不足分を補うために適切な時期に離乳食への移行が必要になります。



●予防策●
赤ちゃんが鉄不足にならないための予防策を以下にていくつかお伝えいたします。

鉄を豊富に含む食材を選ぶ
 赤身の肉、レバー、あさり、納豆、赤身の魚などがあげられます。


鉄の吸収を助ける食材と組み合わせる
 ビタミンCが豊富な野菜や果物を同時に摂ることで、鉄の吸収率を高めることができます。

 ピーマンやキウイフルーツなどがおすすめです。


鉄分補給のサポート
 なかなか取り入れることが難しいときは フォローアップミルクあさりの水煮缶などを使うと便利です。

 これらは、スープやリゾットなどに簡単に使用できおいしいのでとてもおすすめです。

②カルシウム不足:骨の生成に影響!

カルシウムは「骨や歯の形成」に必要な栄養素であり、これらを強く健康に保つ役割を持ちます。
子供の成長期には特に重要です。

また、カルシウムには出血を予防したり、筋肉を動かす役割があります。

多くの役割を持つカルシウムをしっかりと離乳食で取り入れられるよう以下にて紹介します。



●予防策●
赤ちゃんがカルシウム不足にならないための予防策を以下にていくつかお伝えいたしますね。

カルシウムを豊富に含む食材を選ぶ
  牛乳、ヨーグルト、豆腐、チーズ、小松菜、ひじきなどがあります。


カルシウムの吸収を助ける食材と組み合わせる
 カルシウムを多く含む食品と、ビタミンDやマグネシウムを含む食品を一緒に摂取することで、カルシウムの吸収を助けます。

 例えば、魚(イワシ、サンマ、サケ)、きのこ、青のりなどがあります。


カルシウム補給のサポート
 カルシウム不足の対策は食材だけだはなく、次のような方法でも補給することができます。

 実は、日光浴をすることでカルシウムの吸収を助けるビタミンⅮが皮膚で作られるんです。

 カルシウム不足の対策として取り入れやすいのではないでしょうか。

 わたしも子供がまだ小さいのでよく公園に行きますが、木陰で休みながら日光浴を楽しんだり、一緒に遊んで楽しく親子でカルシウム不足対策していますよ。

 詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
    ↓ ↓ ↓
引用:一般社団法人 北海道薬剤師会

③塩分の過剰摂取:高血圧のリスク増加!?

塩分を摂りすぎることで私が真っ先に頭に浮かぶ言葉は「むくみ」です。

赤ちゃんの腎臓は未発達で、過剰な塩分摂取は「腎臓に負担をかける」可能性があります。

塩分を多くとることで体が塩分を排出しようと水分を多く求めるため体がむくみ、高血圧のリスクを増加させてしまいます。

また、小さいころから濃い味に慣れてしまうと濃い味を好むようになってしまい、上記のリスクをさらに増加させてしまうかもしれません。



●予防策●

無塩または低塩の調理を心掛ける
  離乳食を調理する際は、無塩や低塩の調味料を使用するように心がけます。

 お味噌汁などの汁物は取り分けた後にお湯で薄めるなどの工夫をしてみてください。


食事の味付けと調整をする
食材の旨味や自然な甘みを活かし、塩分を抑えたり、代替調味料を利用するようにします。

 例えば、醤油、味噌、お酢などがあります。

 また、少量のごま油やバターを使うことでコクが増したり、煮干しや鰹節でお出汁をとることで風味が足され塩分を抑えることができます。


塩分摂取時の工夫
 ですが、どうしても洗い流したり薄めたりすることが難しい場合もあるかと思います。

 その際はゆで野菜を足したり、次の食事で気を付けることで濃い味が続かないように工夫することが大切です。

 また、体内の余分な塩分を排出する働きを持つカリウム食材を同時に摂ることもお勧めです

 例えば、里芋、ほうれん草、干しエビなどがあります。

④砂糖の過剰摂取:虫歯や味覚に影響!

皆さんは、離乳時期の赤ちゃんのおやつの考え方は大人とは違うのはご存じでしょうか。

大人が食べるおやつといえば、「食べたい気持ちを満たすため」に食べますよね。

しかし、赤ちゃんのおやつは「栄養を補足するため」に食べるのです。

大人と同じ考えでお店に売られている菓子を日常的に赤ちゃんに食べさせてしまうと甘いものに好みが偏ってしまい、糖分を摂りすぎてしまいます。

糖の摂取過剰は虫歯肥満、成長過程での味覚の形成に影響を及ぼす可能性があります。

糖の摂りすぎに気を付けながら楽しいおやつの時間を過ごすことができるように以下にていくつか紹介します。


●予防策●

離乳食の選択
 加工食品や市販の甘い食品を避け、できる限り砂糖を使わずに調理をしたり、砂糖不使用の商品を選ぶようにします。

自然な甘みを持つ食材(果物など)を活用する
 例えば、リンゴサツマイモバナナがおすすめです。
 私はよくリンゴを煮詰めてジャムのようにしてパンやヨーグルトに混ぜたものを家のおやつ時間に食べさせていました。

食事の甘み調節
 砂糖の代替品として、調理時にはみりんはちみつ果物のピューレフルーツの細かな刻みを使用します。

 また、ヨーグルトも加糖のものではなくプレーンヨーグルトがおすすめです。

 ジュースは常に常備するのを避け、水またはお茶を飲むなど工夫をするようにしましょう。

規則正しい歯磨きと定期的な歯科検診を行う
 虫歯のリスクを低減させるためにも、歯磨きを丁寧に行い、歯科医の定期的な検診を受けるようにしましょう。

我が家は、はじめは歯磨き嫌いで毎回苦戦していましたが、歯磨きが上手にできたご褒美にキシリトールタブレットを食べさせるようにしたら、今では率先して歯磨きをしてくれるようになりました。

いかがですか?

これらを意識して調理するだけで自然と栄養のバランスの取れた離乳食づくりができそうです。

わたしも離乳食づくりの際に、これらすべてを考えて調理することは正直できていませんでした。。。

しかし、鉄やカルシウムの不足、または塩分や砂糖の過剰摂取が引き起こすリスクを理解したうえで、
同時摂取により吸収率を高めたり、薄味を心掛けたり、素材の味を生かす調理をしたりなど、無理なく工夫できることから意識していくようにしました。

また、これらは大人の食事でも同じく気を付けるポイントです。

家族の愛情と配慮が込められたバランスの取れた食事を通じて、家族の健やかな成長を見守っていきましょう。

3.バランスのよい離乳食を作るポイント

必要な栄養素や注意点はわかったけど、それらを毎回の献立で取り入れるとなるとなんだか難しそうなイメージですが、3つのポイントを押さえてみると思っていたほど難しくありません。

炭水化物+たんぱく質+ビタミン・ミネラルの栄養素を含むオールインワンメニュー

 例えば…

  ごはん+豚ひき肉、豆腐+小松菜、にんじん・・・三食丼

  うどん+鶏ひき肉+にんじん、わかめ・・・煮込みうどん

  パン+豚ひき肉、チーズ+ピーマン、トマト、玉ねぎ・・・ピザトースト

 これらは我が家で人気だったメニューでよく作っています。
 ごはんにのせる具材は多めに作って冷凍保存をしていました。


1回の食事で完璧でなくても1日を通して3つの食品グループを取り入れるようにする。

 朝食でパンと果物は食べてくれたけど目玉焼きを食べてくれなかった、という日もあると思います。

 また、ばたばたしていてなかなか準備ができない日もあると思います。

 そのような時も焦ることなく一日を通して炭水化物、たんぱく質、ビタミン・ミネラルを取り入れられるようにしましょう。


毎回メニューを変えなくても食材や味付けを少し変えて1週間くらいでいろいろな食材を摂れるようにする。

 例えば、

  醬油ベースの味付けをクリームベースへ・・・肉じゃが → シチュー

  コンソメ味のスープをトマト味へ・・・コンソメスープ → ミネストローネ

 などが挙げられます。

 我が家は、家族全員お味噌汁が大好きだったので具沢山味噌汁にすることでいろいろな野菜を食べさせることができました。

また、お味噌汁はお出汁の摂り方でも風味が変わってきますし、お肉を入れても魚を入れても豆腐だけでも何でもおいしいので考えるのが大変な離乳食期にはとてもおすすめです。

わたしも離乳食づくりにくじけそうになった時、この3ポイントを知ってからは肩の荷が落ち毎回楽しく離乳食づくりをすることができるようになりました!

また過去のわたしは赤ちゃんにとっても
「主食、主菜、副菜」は大事と考えていましたが、大変な思いをしてまでここにこだわる必要はなかったなと思い、オールインワンメニューは積極的に取り入れていました。

みなさんも完璧にこだわらず、できることから始めてみて下さいね。

4.離乳食の段階ごとのポイント

赤ちゃんの離乳食は、成長に合わせて段階的に進めていくことが大切です。

ここでは、離乳食の段階ごとのポイントを紹介します。

【1】初期(生後5〜6ヶ月)

離乳食初期は、赤ちゃんが母乳やミルク以外の食べ物に慣れるための大切な時期です。

初めての離乳食づくりで難しいイメージですが、はじめはたくさんの量を食べるわけではありません。
以下のポイントを押さえ用意してあげてくださいね。


食材は単一で
単一の食材を使い、アレルギー反応を確認しながら進めます。
 最初はおかゆにんじんかぼちゃなどの野菜のピューレが適しています。

>>>アレルギーについてはこちらをご確認ください。


調理法はポタージュ状
食材はよく煮て柔らかくし、裏ごしやすりつぶして滑らかにします。
 ブレンダーミキサーを使ってポタージュ状にするのがおすすめです。


与え方は小さじ一から
 初めは小さじ1から始め、1日1回の食事で様子を見ます。


 初めてすぐ食べてくれる子もいますが、はじめから全く食べられない子もいます。
 我が家も離乳食初期から苦戦して悩んだ経験があります。

 その時は焦ることなく「まだ離乳食を食べる心の準備が整っていないんだね」とパパママが焦らないことが大事だと思います。

【2】中期(生後7〜8ヶ月)

離乳食中期は、食材の種類を増やし、食感を少しずつ調整していきます。
離乳食初期ではポタージュ状でしたが、離乳食中期は少しステップアップします。


食材の幅を少し広げて
 おかゆに野菜を混ぜたり、柔らかく煮た魚や肉なども使います。
 食材は細かく刻んで初期のころより食感を持たせます


調理法は舌で潰せる硬さに
 茹でたり蒸したり、食材の形を残しながら赤ちゃんの舌でつぶしやすく調理します。

 
1日2回の食事に
 1日2回の食事に増やし、食事のリズムをつけていきます。


 初めての食感や初めての食材に戸惑いながらも、一生懸命もぐもぐと口を動かす赤ちゃんの姿はとても愛おしいと思います。

しかし、うまく口に入れられなかったり、食事ではなくスプーンに興味を持ったりとパパママも戸惑うことがあるかもしれませんが、今は食べることの練習時期でもあるのでゆっくりと見守ってあげてくださいね。

【3】後期(生後9〜11ヶ月)

離乳食後期は、食材の種類食感をさらに増やし、赤ちゃんが噛む力を育てます


食材の幅をさらに広げて
 軟らかく煮た豆腐や魚、細かく切った肉や野菜を使います。
 また、手づかみ食べがしやすいようにスティック野菜をお皿に並べるのもおすすめです。

>>>手づかみ食べについて詳しくはこちらをご覧ください。


大人のとりわけもできるように
 食材の形を少し残し、噛みごたえのあるものにします。
 大人の食事を調理途中で取り分けて柔く煮たのものも食べられるようになってきます。

 また、味付けのバリエーションも楽しめるようになってくるため食事がより一層楽しい時間となるでしょう。


1日3回の食事へ
 食事の回数を3回に増やし、食事のタイミングも大人に近づけていきます。


 とりわけ調理ができるようになったり、手づかみ食べができるようになったりと、赤ちゃんにとってもママパパにとっても嬉しくて食事の時間がさらに楽しいひと時になると思います。

【4】完了期(生後12ヶ月以降)

大人と同じような食事を取り入れ、より多くの食材や味に慣れさせます。

大人とほぼ同じ食事
 ほぼ大人と同じ食材を使い、サイズ硬さを調整します。
 この時に、味が濃い場合は白湯で薄めたり、素材を追加したりと工夫することが大切です。
 

赤ちゃんが自分で食べられるように
 この時期の赤ちゃんはフォークやスプーンを自分で使いたがることもあるので赤ちゃん用のカトラリーを食器の近くにおいてあげると興味を示すかもしれません。

 ですが、カトラリーを近くに置く際は危険ですので必ず大人の方が隣で見ている時だけにしてくださいね。

 また、自分で食べる際にはお食事エプロンがあると便利です。

>>>おすすめのお食事エプロンはこちら


食事の内容もバランスよく
 大人とほぼ同じ食事を取れるようになったので、栄養バランスを意識して作るようにしましょう。

まとめ

赤ちゃんの成長に欠かせない離乳食。

初めは、食べてくれるか、栄養は大丈夫か、足りているかなど心配が多いと思います。

離乳食の進め方や調理方法を工夫し、赤ちゃんが楽しく食べることができるように心がけましょう!

きっとパパママが安心して用意した離乳食は赤ちゃんにとって最高のごちそうになるはずです。

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