赤ちゃんの成長と健康を支えるために、適切な栄養摂取と口腔ケアはとても大切です。
粉ミルクは母乳の代替品として広く使用されており、赤ちゃんに必要な栄養素を提供します。
しかし、粉ミルクを与える際には虫歯のリスクを考慮することも重要です。
歯が生えてないときは何も気にしてなかったけど、歯が生え始めると
「粉ミルクを飲みながら寝ると歯みがきできないけど、いいのかな?」
「虫歯になったら、どうしよう。」
そんな心配が出てきます。
この記事では、粉ミルクが赤ちゃんの虫歯リスクにどのように影響するのか。
そして、虫歯リスクを最小限に抑えるための具体的な対策を詳しく解説します。
目次
粉ミルクとは?
粉ミルクは、赤ちゃんが成長に必要とする栄養素を含んだ乳児用の食品です。
何らかの理由で母乳が与えられなかったりするとき、母乳に代わる赤ちゃんの大事なごはんです。
粉ミルクを飲みながら寝てしまう赤ちゃんや、寝かしつけのタイミングで粉ミルクを飲む赤ちゃんは多いですよね。
まずは、粉ミルクにはどのような成分が含まれているか、どのような種類があるか知っていきましょう♪
・粉ミルクの栄養
粉ミルクの主な成分について解説します。
- ・たんぱく質:成長と発達に必要な基本的な栄養素。
粉ミルクには牛乳由来のたんぱく質が多く含まれていますが、アレルギー対応の製品もあります。 - ・脂肪:エネルギーの供給源であり、脳や神経系の発達に不可欠です。
- ・ビタミン:特にビタミンA、C、D、Eなどが含まれており、免疫機能や骨の健康をサポートします。
- ・ミネラル:カルシウムや鉄分などが含まれ、骨や歯の形成、血液の生成を助けます。
- ・炭水化物:エネルギーを供給する役割があります。
粉ミルクには乳糖(ラクトース)が含まれています。
・粉ミルクの種類
粉ミルクにはいくつかの種類があります。それぞれの製品には異なる成分と特長があります。
- 粉ミルク(0〜12ヶ月):赤ちゃんが生後すぐから使用できるように設計されています。母乳に近い成分比率が特徴です。
- フォローアップミルク(1歳以降用):成長した赤ちゃんに必要な栄養を考慮し、より多くのビタミンやミネラルが含まれています。
- 特殊粉ミルク:アレルギー対応や特別な健康状態を考慮した粉ミルクです。
虫歯とは?
しっかりと歯磨きをしているつもりでも、いつのまにか虫歯ができていたなんてことありますよね。
虫歯とは、口腔内の細菌が糖分を分解し、酸を生成することで歯のエナメル質が溶ける病気です。
進行すると、歯の内部の神経や血管にも影響を与え、痛みや感染を引き起こします。
・虫歯の原因
虫歯の主な原因は以下の通りです。
- 糖分の摂取:糖分が多い食事や飲料は、口腔内の細菌が酸を生成する原因になります。
- 口腔ケアの不足:歯の清掃が不十分だと、細菌のバイオフィルム(プラーク)が形成され、虫歯のリスクが高まります。
- フッ素の不足:フッ素は歯のエナメル質を強化し、虫歯の予防に役立ちます。
甘いものは、やはり虫歯の原因となります。
毎日の口腔ケアがとても大事ですね!
粉ミルクと虫歯の関係
赤ちゃんの歯は早いと生後5ヶ月から生えてきます。
まだまだ粉ミルクをたくさん飲む月齢です。
歯が生えてくると、虫歯の心配がでてきますよね。
ここでは、粉ミルクの虫歯になるリスクについて解説します!
・粉ミルクの糖分と虫歯
粉ミルクには乳糖(ラクトース)という糖分が含まれています。
乳糖は口腔内の細菌によって酸に変わるため、虫歯のリスクを高める可能性があります。
特に赤ちゃんが寝る前に粉ミルクを与えると、口腔内に糖分が長時間残るため、虫歯のリスクが増すことがあります。
・口腔内の環境
粉ミルクを摂取することで、口腔内の環境が酸性になりやすくなります。
酸性環境は歯のエナメル質を溶かしやすく、虫歯が進行しやすい状態になります。
虫歯予防のために親ができる4つのこと
歯医者には、できれば虫歯治療でお世話になりたくないですよね。
子どもも怖い思いをしますし、連れて行く親も大変です。
ここでは、虫歯にならないために親ができる4つのことを紹介します。
1. 適切な授乳のタイミング
夜間の授乳は、赤ちゃんが寝る直前に行いましょう。
授乳後は、口腔内に残ったミルクが長時間とどまることを防ぐために、軽く口をすすぐ習慣をつけると良いでしょう。
白湯を飲ませたり、ベビー用のお茶を飲ませるといいですね。
また、授乳後に赤ちゃんの口を軽く拭くことで、残ったミルクを取り除くことができます。
それでも、赤ちゃんがミルクを飲みながら寝てしまうことがありますよね。
「起きてもいいから、歯みがきする!」
という人は、ガーゼや歯みがきシートでいつもより簡単なケアでもいいので、歯みがきをしましょう。
「いま起きちゃうと中々寝ないし、ぐずって大変だから今日はこのまま寝てほしい!」
眠りをじゃまされるのがすごく嫌な赤ちゃんもいます。
そんな赤ちゃんには、起きた時に歯みがきを忘れずにしましょう。
頻繁に歯みがきができない日があると、虫歯リスクが高くなりますが1日くらいで虫歯はなるものではありません。
夜に歯みがきができなかったら、次の日の朝に必ず歯みがきをしましょう!
ベストは「寝る前に歯みがき」ですが、どうしても難しい時もありますよね。
そんなときは、「離乳食を食べた後」や「お風呂の後」など、最後の離乳食の後にどこかで必ず歯みがきをしましょう♪
2. 適切なミルクの選択
粉ミルクの中には、糖分が少ない粉ミルクがあります。
低糖分の粉ミルクが虫歯予防に効果的です。
3. 口腔ケアの徹底
赤ちゃんが歯を生え始めたら、毎日の口腔ケアを開始しましょう。
- ガーゼや歯ブラシ:歯が生え始めたら、柔らかい歯ブラシやガーゼを使って、赤ちゃんの歯や口腔内をやさしく拭きます。
- フッ素入りの歯みがき粉:生後12ヶ月を過ぎ前歯4本が生えそろうくらいになったら、フッ素入りの歯みがき粉を使って歯を磨く習慣をつけましょう。
- 食後の口腔ケア:ミルクを飲んだ後や食事の後には、口腔内を軽く清掃することが虫歯予防に役立ちます。
4. 定期的な歯科検診
赤ちゃんの頃からの歯科検診は、虫歯の早期発見と予防にとても大切です。
生後6ヶ月頃から、歯医者での定期検診を始めると良いでしょう。
歯科医が、虫歯の有無をチェックし、適切なケア方法や予防策をアドバイスしてくれます。
また、信頼できる歯医者を見つけ、子どもと相性があう歯科医と出会えることも大切です。
ただでさえ、
「歯医者=イタイ、コワい」
というイメージが強いので、
小さい頃から歯医者に通って歯科医や場所に慣れておくと、いざ治療するとなったときに子どもの不安が少なくなるでしょう。
歯についての情報や、歯医者選びに役立つサイトはこちらです♪
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筆者の体験談
筆者の息子は、小さい頃から歯に悩まされてきました。
下の前歯は、癒合歯(ゆごうし)で1本のはずの歯が2本くっついて生えてきました。
抜けた歯は、ハート型でした(笑)
抜けた後は、普通に生えてきてくれてホッとしたことを覚えています。
2歳くらいの頃に、黒い点の虫歯ができていることを歯科衛生士をしている筆者の姉が発見してくれました。
「虫歯が小さいうちに、治療した方がいいよ」
そう言われて歯医者に行ったのですが、
「まだ虫歯も小さいし、このまま様子をみましょう。」
と歯科医に言われ、そんなものなのかな?
と思っていたのですが、息子は遺伝なのか歯が弱く、どんどん虫歯が増えていきました。
そこの歯医者では、虫歯がひどくならないと治療をしない方針でした。
結果、虫歯もだんだんひどくなっていき、歯医者に通う頻度も増え、常に口の中には虫歯がある状態。
疑問に思っていたころ、同じ歯医者に通っていた友だちが
「全然虫歯の治療してくれないから、歯医者を変えたら、全部虫歯の治療をすることになった。」
それを聞いて、筆者も同じ歯医者に変えることにしました。
そしたら、いまある虫歯を全部治療することに。
3ヶ月にもおよぶ歯医者通いはとても大変でしたが、歯科医が子どもとの相性が良く、何より虫歯がなくなったのが筆者は嬉しかったです。
保育園や小学校でも歯の定期健診は行っていますが、ひっかからない虫歯があることも多いです。
治療が大変になる前に、信頼できる歯医者を見つけて、定期検診に通うことをおススメします!
まとめ
粉ミルクは赤ちゃんにとって重要な栄養源ですが、歯が生えてきたら虫歯のリスクを考慮して、適切に利用することが大切ですね。
授乳のタイミングや口腔ケアの習慣化、適切な粉ミルクの選択など、早めに虫歯予防につながる方法を実践することで、赤ちゃんの健康を守ることができます!
また、信頼できる歯医者を見つけることはとても大切です。
お子さんが治療で通うことになる前に、親が歯医者に定期検診に行って信頼できる歯医者を見つけておくといいかもしれませんね。
この記事で紹介した方法を参考にして、虫歯ゼロを目指して頑張りましょう♪
ライター haru
一男一女の子育て中ママライター。
保育園で給食調理をしている調理師。
たくさんの子どもたちの離乳食を作ってきました。
子どもの食事も十人十色。
みなさんの食の悩みが少しでも楽になり、食事って楽しい!と思える記事を書いていきたいです。